サンドイッチの起源と歴史・種類とは
-考案者はサンドイッチ伯爵ではない?

サンドイッチの起源と歴史・種類とは<br/ >-考案者はサンドイッチ伯爵ではない?

お昼ご飯やお弁当の定番として、日本でも当たり前のように食べているサンドイッチ。おにぎりの洋食版ともいえる料理として親しまれています。お弁当文化がないと言われる欧米でも、お弁当のように持参しているシーンが映画やTVドラマでもよく登場するので、欧米発祥の料理というイメージがありますよね。サンドイッチ伯爵が名前の由来であることも雑学本やクイズ番組などでよく登場しますが、実は考案者はサンドイッチ伯爵ではないという意見が主流。身近だからこそ謎に包まれているサンドイッチの起源と歴史について見直してみませんか?

サンドイッチの定義と種類について

サンドイッチ(Sandwich)とは

サンドイッチはパンに肉・魚・野菜などの具を挟んだり、乗せたりして、パンと一緒に食べる料理の総称として使われています。私達が一般的にサンドイッチと呼んで食べているものは、パンを二枚使うにしろ、切れ込みを入れるにしろ「パンの間に具材を挟みこんだ」形状のものが多いですよね。しかしトルティーヤなどで食材を巻いて作るラップサンドもサンドイッチの一種ですし、クロックムッシュやカナッペなどの料理も“オープンサンドイッチ”という総称で呼ばれるように一般的にはサンドイッチに含まれるものとして扱われています。また、独立した料理として扱われることの多いハンバーガーホットドッグというのも、サンドイッチという大きな枠の中の一種類として扱われています。

ただしサンドイッチの定義については揺らぎがあります。『Oxford Dictionaries』では“2枚のパンの間に詰め物が入った、軽い食事として食べられる食品”と記載されていますし、フードジャーナリスト・歴史家のBee Wilsonは『サンドイッチの歴史』の中で“パンで食物の両側をはさんだもの”と定義しています。Bee Wilsonの定義であれば両側が挟まれていないオープンサンドは除外されますし、オックスフォード辞書の説明であればラップサンドなども含まれないのでサンドイッチの幅はかなり狭まります。

厳密に言えばどこまでがサンドイッチになるのかは定かではありませんが、一般的にはパンと具を一緒に食べる=サンドイッチくらいの感覚。ピタサンドやカルツォーネもサンドイッチに含まれますから、一口でサンドイッチと言っても地域によって多種多様であることが分かりますね。ちなみにサンドイッチという言葉は2つのものの間に何かを配置する、異なる要素を交互に配置するという様な意味合いでも使われています。サンドイッチには含まないという見解が主ですが、パン以外のものを使ったアイスクリームサンドイッチやクッキーサンドイッチもありますし、レイヤーケーキをサンドイッチケーキと呼ぶこともありますね。

サンドイッチの日もある

サンドイッチという呼び名は18世紀に存在したイングランドの“第4代サンドイッチ伯爵(ジョン・モンタギュー)”が由来。11月3日はNational Sandwich day(ナショナルサンドウィッチデー)に制定されていますが、これもサンドウィッチ伯爵の誕生日であることが理由の一つとされています。紛らわしいのですが日本では3月13日が「サンドイッチデー」で、11月3日が「サンドウィッチの日」と分かれています。11月3日はサンドイッチ伯爵の誕生日に加えて“いい(11)サン(3)ド”の語呂から、3月13日は1が3で挟まれている“サン(3)ドイッチ(1)”の語呂で選ばれたそう。字の見た目としては131の方が、個人的にはサンドイッチっぽく見えますけど。

サンドイッチの種類と区分

各国を代表する(?)多種多様なサンドイッチについてはList of sandwiches(Wikipedia)などでも紹介されていますが、もっと大まかには5つのタイプに分けることが出来ます。筆者は専門家ではないので曖昧な部分もありますが、サンドイッチの種類をざっくりと紹介します。

①2枚のパンで挟んだ一般的なタイプ

日本で単にサンドイッチと言った場合にイメージする方が多い、二枚のパンの間に何らかの具材を挟んだサンドイッチがこちら。日本なら二枚の食パンに具が挟まっているのがポピュラーではありますね。世界的に見てもこのタイプのサンドイッチが定番ではあるようです。

②サブマリンサンドイッチ

サブマリンサンドイッチは棒状・長方形に成型した一つのパンを2つ切り分けて、その間に具材を挟んだもの形が潜水艦に似ていることからSubmarineもしくは略してSubが付けられています。地域によってhoagieやgrinder、イタリア系アメリカ人がよく食べていたことからイタリアン・サンドイッチ(Italian sandwich)と呼ばれることもあります。身近なところであればサブウェイさんで提供されているサンドイッチがこちらのタイプで、パニーニ(パニーノ)などもサブマリンサンドイッチ系統に入れられることが多いようです。

③ポケットサンドイッチ

こちらはポケットのように中空状態になっているパンに具材を入れたピタサンドや、イタリアのカルツォーネ・南米のエンパナーダなどパン(小麦粉の生地)に具を包んで折り込んだものが含まれます。アメリカではネスレさんからホットポケット(Hot Pockets)と呼ばれるブリトーのような冷凍食品も代表的なポケットサンドの一つとされています。英語版wikipediaではペパロニロールもポケットサンドイッチに含められているので、ロシアのピロシキだったり、日本の惣菜パン類の大半もポケットサンドイッチと言えるのかもしれません。

④ロールサンドイッチ

ロールサンドイッチは名前から想像がつく通り、具材と生地を巻いたタイプの料理を指します。

⑤オープンサンドイッチ

オープンサンドイッチはパンの上に具材を乗せたもの。挟まれたり包まれたりしていないタイプです。フランスのクロックムッシュやクロックマダム、デンマーク料理のスモーブローなどが代表的。前菜として使われるカナッペであったり、食パンの上にハムと卵を乗せたようなものもオープンサンドイッチに含まれます。『天空の城ラピュタ』でパズーとシータが食べていた目玉焼きを載せたトースト、通称“ラピュタパン”もオープンサンドになるのかなと。

サンドイッチの発祥と歴史について

サンドイッチのイメージ写真

サンドイッチの起源について

サンドイッチという言葉が使われるようになったのは近世以降のことですが、パンもしくは焼いた小麦粉に具材を組み合わせて食べるという料理自体はそれよりもずっと前から各地に存在していました。挟むのか、巻くのか、包むのかなどの違いはあるものの、小麦粉を主食に使う多くの地域でパン+具という食べ方は自然に発生したと考えられています。日本人的な感覚で言えば、お米にお漬物やおかずを乗せちゃう感じですから…まぁ、納得ですね。

このためサンドイッチの起源は断定されておらず、中東のピタだとか、古代ローマ帝国で食べられていたオッフラというピタサンドのようなものだとか、諸説あります。ピタもオッフラも紀元前から存在していたものですし、庶民が手早くご飯を食べるために具と一緒に食べたりしていても歴史としての記述はされません。サンドイッチの定義をパンで食物の両側を挟んだものとするのか、パンと具を一緒に食べるものとするのかでも話は変わってきます。なのでサンドイッチの起源は不明、とされているのです。

ただし記録があり、認知度の高い「最初のサンドイッチ」としては、1世紀のユダヤ教のラビ(指導者)であったヒレル・ザ・エルダーが“過越祭の日”の食事として取り入れたとKorechが挙げられます。彼は犠牲の羊を象徴する焼いた羊肉と香草を組み合わせ、マゾ(マッツア)と呼ばれる種無しパン=酵母を入れずに小麦粉を練って焼いたものに包んで食べたと伝えられています。現在ユダヤ教の過越祭で使われるマゾはクラッカーに近い触感がありますが、ヒレルが使用したのピタに近い柔らかいものだったそう。このサンドイッチの原型と言える料理は、現在ポピュラーなパンとパンの間に具を挟むタイプではなく、ラップサンドに近いものだったと推測されていますよ。

中世ヨーロッパではパンがお皿?!

サンドイッチからは少し遠のきますが。中世ヨーロッパの人々には食事を皿からではなく、固くなったパンの上に乗せて食べるという習慣があったことも知られています。中世ヨーロッパ頃に使われていた食器にはトレンチャー(trenchers)と呼ばれるものがあり、映画などでは木製もしくは金属製の食器として登場することがほとんど。しかし、元々のトレンチャーは固くなったパンを肉きりナイフで切断したもので、トレンチャーという言葉も“切断する”という意味の古フランス語に由来しています。

中世ヨーロッパの人々はカチカチになった古いパンに、食事を乗せて食べていました。食事をしているうちに料理の汁気を吸ってパンは柔らかくなってくるので、最後に残ったソースを絡めて食べることも出来たのだとか。合理的ですし、食べ物の廃棄も少なくて良いのではないでしょうか。と言っても、貧しいお家や空腹時でない限り、トレンチャーとして使用されたパンを食べることは無く、貧しい人々への施しや犬の餌にされていたそうではありますが。

このトレンチャーもサンドイッチの起源を調べると必ずと行って良いほど登場する文化の一つ。仮に皿代わりに使用したパンを食べるとしても、パンと一緒に口に入れるわけではないので、オープンサンドイッチとは呼べない代物ではありますけれど。廃棄になりかけのパンを使った中世ヨーロッパとは異なり、中東や北アフリカでは元々食器を兼ねられるような形のパンを用意する文化圏もあります。平たい形に焼いた小さなパンを使って、料理を包む・すくって食べるという形ですね。こちらもサンドイッチの原型と言えば言えなくもない食べ方です。

サンドイッチという言葉の誕生

私達がサンドイッチとしてイメージするような、二枚の食パンで具材を挟み込んだ英国式サンドイッチに近いものが登場するのは16~17世紀頃から。当時記された戯曲などからサンドイッチは単に“パンと肉(bread and meat)”もしくは“パンとチーズ(bread and cheese)”と呼ばれていたと推測されています。博物学者ジョン・レイは「薄くスライスした牛肉をバターの上にのせられ、バター付パンと一緒に食べられる」と記しているそう。この記述から17世紀ころまでは挟む(サンドする)タイプではなく、オープンサンドイッチが食されていたと考えられています。

二枚のパンで具材を挟んだサンドイッチは、1760年頃にロンドンの紳士クラブで誕生したと伝えられています。サンドウィッチ伯爵ジョン・モンタギューがサンドイッチ誕生のエピソード・サンドイッチという呼び名の由来とされる理由は、フランス人作家ピエール=ジャン・グロスレ(Pierre-Jean Grosley)によるロンドン滞在記『Londres(A Tour to London)』にあります。彼はこの本の中で国務大臣(サンドウィッチ伯爵ジョン・モンタギュー)はギャンブルに夢中で賭博台で24時間を過ごしているとゴシップを暴露し、ゲームを続けながら食べられるように二枚の焼いたパンに肉などの具を挟んだものを作らせてギャンブルをしながら食べていると記述。

サンドウィッチ伯爵はかつて地中海地域を旅したことがあり、ピタサンドのようなものを見知っていたからリクエストしたのだという説もあります。ともあれ、片手で食べつつギャンブルが出来るパンに具を挟んだ料理に伯爵はご満悦、彼が好んで食べていることからサンドウィッチ伯爵にちなんで料理もサンドイッチと呼ばれるようになったと伝えられています。…ただし、ジョン・モンタギューは四六時中ギャンブルを楽しめる有閑貴族ではなく、多忙を極めていたという指摘もあります。このためギャンブルではなく書類仕事をしながら食べられるようにではないか、有力貴族のくせに庶民的な食べ物を食べている奴という敵対勢力の揶揄ではないか、などの説も。

ともあれ、サンドイッチという呼び名はサンドウィッチ伯爵であったジョン・モンタギュー氏に由来するというのが定説パンに具材を挟んで食べる文化は既に存在していましたからサンドウィッチ伯爵を考案者や開発者と表現することはありませんが、イギリス国内、とくに上流階級の人々に普及させた人ではあるのでしょう。当初は賭博場や飲み屋を中心に食されていたサンドイッチですが、徐々に貴族の間で夜食として浸透し、19世紀にはアフタヌーンティーにも欠かせない軽食として親しまれるようになっていきます。同時に労働階級の人々にも、手軽に空腹を満たせるファストフードの一つとして広まっていきました。

ちなみに、サンドイッチという言葉が文献に登場するのは1762年11月24日にイギリスの歴史家エドワード・ギボンが当時ロンドンで有名な紳士クラブだったCocoa-Tree Clubについて書いた日記が初。彼は“a bit of cold meat, or a sandwich, and drinking a glass of punch.(少し冷たい肉、またはサンドイッチを食べて、パンチを飲む)”とココア・ツリーの風景を記録しています。その後1770年代にかけてサンドイッチという呼び名は普及していき、1773年にはシャーロット・メイソンが自著の中でレシピを公開しています。18世紀末にはイギリスで2枚のパンに具材を挟んだサンドイッチが広く認知されていたと言えそうですね。

サンドイッチ伯爵イメージ

サンドウィッチ伯爵、実はすごい人!?

ちょっとした雑学本などを見るとギャンブルが好きすぎるオジサンというイメージを持たれがちなジョン・モンタギュー (第4代サンドウィッチ伯爵)。しかし彼はイギリス郵便局長、海軍大臣、国務大臣と華々しい経歴の持ち主。更に海洋探検家として有名なキャプテン・クック(ジェームズ・クック)の有力な支援者でもあり、音楽家のパトロンもしていたそうです。影響力が強い方であったことも想像に難くないですし、頻繁にギャンブルをしているほど暇ではなかったという見解も納得。

クック船長は1788年の3月7日にハワイ諸島に到達した時、当時のイギリス海軍大臣であり自分を支援してくれていたサンドイッチ伯爵の名をつけて“サンドイッチ諸島”と命名したというエピソードもあります。この時に由来となったサンドウィッチ伯爵と、パン料理のサンドウィッチ伯爵は同じ人。後にアメリカが命名したハワイ諸島のほうが呼び名としては定着してしまいましたが、当時のサンドウィッチ伯爵の影響力が窺えるエピソードではないでしょうか。サンドイッチ諸島の方が定着していたら、ハワイの観光用の名物料理はサンドイッチだったんでしょうね…。

サンドイッチの普及と進化

18世紀後半にイギリスで普及したサンドイッチは、イギリスからヨーロッパ各国へと広がっていきます。食べやすい・作るのが簡単・携帯できるという利点が評価され、欧米であっという間に普及していったそう。19世紀から20世紀は産業革命の影響などもあって、家から離れたところにある職場で過ごす人が多くなっていた時期でもあります。このため携帯食として持ち歩きやすいサンドイッチが庶民の間にも普及したという見解もありますよ。アメリカにもサンドイッチは19世紀初頭までに伝わっており、1816年にはアメリカの料理本にも登場しています。

19世紀の間にイギリスなどではサンドイッチの人気が急激に高まり、アメリカでは南北戦争終戦後からサンドイッチの消費量が爆発的に伸びていることが認められています。サンドウィッチ伯爵が食べていたとされるものは冷たい肉と野菜が具材でしたが、広がっていく中で具材にも変化が起こります。各地に元々存在していたパンと他の料理を組み合わせて食べる文化と融合したり、フランスのバゲットなどそれぞれの国で好まれているパンが使用されるなど、同じ言葉で表現するのはどうなのかと悩むほど様々なバリエーションが誕生したわけですね。

19世紀後半にはセーセージを挟んだホットドッグ、20世紀初頭にハンバーグを挟んだハンバーガーの原型と呼べるものも誕生しています。同じく1900年代初めにはアメリカでクラブサンドイッチやBLTサンド、フランスでクロックムッシュなども登場します。現在、私達日本人に馴染みのある“サンドイッチ類”は20世紀に入ってから形が定まり、普及したものも少なくないと言えますね。

20世紀に入ってから更にサンドイッチが進化・普及していった背景には1920年代にパンスライス機が発明されたということもあります。スライスされた状態で袋詰されたパンが販売されるようになったことで、お母さん・奥さんはパンを切る手間もなくサンドイッチを作れるようになります。切れているパンにちぎったレタスや切れているハムなどを挟むだけなので、包丁を持ったり火を使うこと無く作れる料理としても支持されたわけです。子どもでも安全に作れるというメリットもあり、ランチタイムに最適の料理として定着したのだとか。

アメリカにはサンドウィッチ伯爵のサンドイッチ屋もある

サンドイッチの発明者であるかは微妙なところですが、サンドイッチという呼び名の由来ともなっている4代目サンドウィッチ伯爵。実はその子孫であり第11代目サンドウィッチ伯爵弟であるオーランド・モンタギュー氏は、アメリカで“Earl of Sandwich(アールオブサンドウィッチ/サンドイッチ伯爵)”というサンドイッチチェーンを展開しています。最初の店舗は2004年、フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールドの一部であるディズニー・スプリングスにオープン。現在でもディズニー・スプリングス内のアールオブサンドウィッチは名所となっていますし、ラスベガスを始めアメリカ国内に30店舗以上を展開しているそう。

Earl of Sandwichのホームページでも“he was playing cards and did not want to leave the gaming table to eat”と、第4代サンドウィッチ伯爵がギャンブルをしながら食べられる料理を作ってくれるように頼んだというエピソードが公開されています。栄誉ある話かは定かではないですが、このエピソードはサンドウィッチ伯爵家公認ということでしょうか。商品にも「The Original 1762」というものがありますから、使えるネタは全部使ってやろうという事かも知れません^^; 2004年創業と歴史は新しいですが、サンドイッチの歴史の始まりであるというアピールには十分。そのうち日本にもフランチャイズ店がオープンしたりして。

日本でのサンドイッチの歴史

日本にサンドイッチが伝わったのは明治、一般庶民にまで広く普及したのは第二次世界大戦後と言われています。世界大戦以以前にも洋食店がメニューに加えたり、駅弁・おもたせ用としてサンドイッチが販売はされていました。しかし当時はまだ一部地域以外ではパンを食べるというのが珍しい時代。食パンの製造販売も外国人向け、洋食店向けという状態でした。

切り分けられた食パンが日本で流通するようになったのは、戦後に駐在していたアメリカ人兵士の要望がきっかけとも言われています。逆の見方をすれば、それまでの食パンは一斤買って、自分で切り分けで食べるものだったと考えられます。パンにもそこまで馴染みが無かった時代ですから、よほどハイカラな方でない限り、わざわざ家でサンドイッチを作ろうとはしなかったのではないでしょうか。スライスした状態での食パン販売が始まり、後に日本人好みの味と食感へと改良された食パンが購入できるようになると、サンドイッチの普及率もぐんぐんと高まっていきます元々日本にはおにぎり文化があるので、昼食用として具を入れたサンドイッチにすることに対してはすんなり受け入れられたのでしょう。

今やサンドイッチはコンビニやスーパーでも定番商品。昭和はサンドイッチ=食パンの耳を落としたもので挟むという印象がありましたが、サブウェイの日本進出・BAGEL&BAGELの登場などによって、現在は様々なパンを使ったサンドイッチが食べられていますね。パニーニやピタ・ラップサンド、サバサンドブームなどなど、21世紀はアメリカやイギリス以外の国のサンドイッチの注目度も高まっています。アメリカ式のピーナッツバター&ゼリーが入ったサンドイッチとか、オランダの俵型コロッケを挟んだサンドイッチとかがブームになる日も来るかもしれませんね。

参考サイト:Sandwich History, Whats Cooking AmericaDiscover the History of the Sandwich

パンに具を挟むという、誰でも思いつきそうな、古くからありそうなサンドイッチ。そういう食べ方自体は発祥がわからないほど古くから各地に存在していたものの、日本でポピュラーなタイプのサンドイッチが出来たのは比較的最近のことなんですね。生きている間にサンドウィッチ伯爵の子孫のサンドイッチ、食べてみたい気がします。

ちなみに、サンドイッチの語源となったサンドウィッチ伯爵の“サンドウィッチ(Sandwich)”はイングランドの地名で、砂の多い土地を意味する言葉。日本語では「挟む」というような意味合いでサンドという言葉を使うようになっていますが、これは和製英語的な使い方なんだとか。英語では状態を示す言葉としてサンドイッチは使うものの、略してサンドとは言わないそう。日本人が英語習得の妙なところでつまずくのは、外国語を変な取り込み方をしているせいな気がしています。紛らわしい…。