土用の丑の日は何故うなぎを食べる?
-土用の丑の日の意味・鰻以外の行事食とは?
夏バテ対策にうなぎ。土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は全国的に普及していますし、うなぎを食べるのは夏バテ防止のため…ということも知られていますが、土用の丑の日とは何かご存知ですか?土用の由来やうなぎを食べる意味、うなぎ以外に土用に食べられている行事食についてご紹介します。
目次
土用の由来と意味、注意事項について
土用とは
土用は暦上でそれぞれの季節の始まりとされている四立、立夏・立秋・立冬・立春の直前約18日間ずつを指す言葉として使われています。現在は“夏の土用”のことを指すのが一般的となっていますが、本来は年に四回ある季節が移り変わる期間ということですね。日本で昔、太陰暦が使われていた頃に季節の移り変わりの指標として使用されていた“雑節”の一つでもあります。
一年に四回の土用という期間を設けられた当時、日本では月の満ち欠けを基準とした太陰暦(旧暦)を使用していました。太陰暦では新月から次の新月までの期間を一ヶ月と考えるため、これで12ヶ月(一年)を計測すると地球の公転周期とはズレが生じてしまいます。江戸時代にはある程度改善はされていたようですが、それでも何年か経つと同じ日にであっても、気温・季節感はかなり変わってしまったそう。
昔は現在よりも農業に従事している方が多かったので、日にちよりも農作業を行う目安である季節感のほうが大切でした。このため太陰暦の問題を補うために、古代中国では太陽の位置を元にした“二十四節気”というものが作られました。こちらは地球が太陽の周りを一周する間を24に分ける方法。この太陽の動きを基準した二十四節気は季節や気温の変化を見極める目安として重宝されました。
が、二十四節気は中国(中原)の気候を元にして作られたものなので、日本の気候変化とはピッタリ一致しないこともあったそう。そこでより自分達の暮らしにより合う目安を……と日本で二十四節気にプラスして設けられたのが土用を含む“雑節”であると考えられています。
節分は一日、土用は期間
四立(立春・立夏・立秋・立冬)と関わりがあり、一年に4回ある雑節としては節分が知られています。現在は豆まきをしたり恵方巻きを食べる立春(2月3日前後)の前日のみが節分として認識されていますが、節分も定義は“季節を分ける日”であり、古くは春夏秋冬と節分が4回ありました。
そして今回の主題である土用。
土用もまた四立の日を起点にして、それ以前=季節が切り替わる時期を指します。節分との違いは節分が四立の前日と1日だけであることに対して、土用は四立の(約)18日前から前日までの“期間”を指しているという点が挙げられます。土用の最終日は節分になりますから、土用期間の締めとして“節分”があるとも考えられますね。
土用期間はいつ?
現在の土用の開始日(土用の入り)の決め方には、四立を日にち基準としてその18日前を数える“平気法”と、四立の太陽黄経を基準にその18度前になる日を決める“定気法”の二つがあります。国立天文台が発表する土用の入りは“定気法”で定められたもののため、全国的にはこちらの方がポピュラー。
太陽黄経で土用の入りを定める場合には、
- 春の土用:黄経27度
- 夏の土用:黄経117度
- 秋の土用:黄経207度
- 冬の土用:黄経297度
になる日が土用の入りとされています。
しかし地球は綺麗な円を描いているわけではないので、定気法で計測した場合は土用の期間は年度と季節によって19日~17日と変動します。このため土用の定義が「四立の直前約18日間ずつ」と微妙な表現になっているんですね。四立もまた毎年同じ日にちではありませんから、毎年毎シーズン土用の入りも、土用の期間も変動しています。
2023年の土用
- 冬土用:1月17日~2月3日
- 春土用:4月17日~5月5日
- 夏土用:7月20日~8月7日
- 秋土用:10月21日~11月7日
2024年の土用
- 冬土用:1月18日~2月3日
- 春土用:4月16日~5月4日
- 夏土用:7月19日~8月6日
- 秋土用:10月20日~11月6日
2025年の土用
- 冬土用:1月17日~2月3日
- 春土用:4月17日~5月4日
- 夏土用:7月19日~8月6日
- 秋土用:10月20日~11月6日
土用という名前の由来
土用は季節の変わり目となる期間のことですが、どうして「土用(土の動き・働き)」という名前で呼ばれているのか気になったことはありませんか?
土用という名前は、古代中国で考案された陰陽五行説(五行思想)という自然哲学的な思考が元になっています。現在でも五芒星の形で「木・火・土・金・水」が描かれた図が使われますが、これは万物は木・火・土・金・水の5種類の元素で構成されているという五行説の思想を表したもの。5つの元素は互いに影響を与え合うことで、世界は変化・循環しているというのが五行思想の前提となっています。
こうした考え方から昔の人々は季節にも5種類の元素を当てはめて考えていました。陰陽五行説では春が木、夏が火、秋が金、冬は水と割り当てられています。しかし季節は四季とも言うように4つしかありません。影響し合い循環することで世界を構成しているとされる5元素のうち“土”が抜けています。
しかし季節の中に土がないわけではなく、土は中央にある四季の主であると考えられました。余談ですが同じく東西南北に五行を割り当てるときにも、土は中央とされています。そして代表する季節のない土は、四季それぞれの最後の約18日間が受け持ちとなります。中央に位置どった季節の主という考え方もありますから、一年の中で季節の移り変わりを意味する要素として扱われたと言えますね。…こじつけっぽい気もしますが、五行思想の中ではそういうものだという扱いなんです。
土用期間には禁忌があるが、間日ならOK?
五行要素の中で“土”が司る期間とされている土用は、土の気が旺んになる時期として“土王用事”や“土旺用事”とも呼ばれています。土の気が高いと言われると農業やお庭づくりなどに適した時期のように感じられますが、実は「土を犯してはいけない期間」とされています。土いじりや草むしり・穴掘り・建築(増改築)など、土を動かすような仕事をするのは禁忌とされていました。亡くなった人を土葬する関係からか、昔は葬儀も延期していたそう。
これは“土公神(どくしん/どこうしん)”という土の神様が、土の中にいると考えられているため。土の神と言われてもずっと土の中に居るというわけではなく、土用の期間中のみ土の中に居るのだとか。この期間中に土を動かす事をすると土公神が嫌がり、怒って祟りを起こすため禁忌とされていました。寝ていた人が布団を剥がれて怒るような話ですが、とにかく昔はそう言われていたのだとか。
そのほか土用の期間には、旅行や引っ越しなどの“移動”と、転職・開業・結婚など“新らしいこと”を始めるのも避けるべき期間とされています。民間信仰的な理由付けがなされることもありますが、こちらは「季節の変わり目で体調を崩しやすい」という先人の知恵が大きいという見解が主流。いつもどおりに生活していても気温差などで体調を崩しやすい時期に、新しいことをして心身にストレスが掛かり更に体調を崩すのを避けようという意図ですね。
土仕事を避けよというのも土の神様が怒ってしまうという伝承だけではなく、この時期は無理をして大仕事をしないようにという戒めであったという見解もあります。現在は農業関係などで土用期間に仕事をしないということはほとんど無いそうですが、建築関係のでは基礎工事などが土用期間に入らないよう配慮されている会社もあるようですよ。
土仕事が許される“間日”がある
土の神様(土公神)が地中に射るため、土に関わる仕事をしてはいけないとされる土用の期間。しかし、昔は農業に従事している方がとても多かった時代ですし、大工や井戸掘りなど土に関わる仕事は沢山あります。冬土用に仕事をしていたかはさておき、季節の変わり目ごとに18日間も土に触れてはいけない期間があると生活にも支障が出ます。
そのため土用期間には“間日(まび)”と呼ばれる日が数日間用意されています。間日は土公神が土の中から天界へと行く日なので、土に関わる作業をしてもお怒りを買うことはないと言われていますよ。土の神様の配慮というよりも、人が自分たちの生活・作業を円滑に進めるために考案したものな気がしますが…ともあれ昔の方は、土用期間は間日を中心に仕事のスケジュールを組んでいたそう。
間日は土用期間のうち、
- 冬土用:寅・卯・巳の日
- 春土用:巳・午・酉の日
- 夏土用:卯・辰・申の日
- 秋土用:未・酉・亥の日
と、四季と各日付に当てられた十二支で決められています。年度によっても異なりますが、各シーズンの土用ごとに5日前後の間日が設けられていますから。私達からすると「土用期間になると平日と土日が入れ替わる」というくらいの感覚ですかね。
土用の丑の日と“鰻”を食べる由来
土用の丑の日とは
土用の丑の日は文字通り、土用とされる期間内にある“丑(うし)”の日のことを指します。上記でご紹介した通り、土用は春・夏・秋・冬の四回ありますから、土用の丑の日もそれぞれにありますが、現在は土用と関係する業種の方以外は「土用」と言えば夏の土用を指すことが一般的となっています。このため土用の丑の日=夏の土用中にある丑の日として使われることが多くなっています。
丑の日というのは、十二支になぞらえた日にちの数え方によるもの。生まれ年を干支で数えるのと同じように、十二個でカウントが一周して元に戻るため一月の間には同じ十二支の日が2~3回あることになります。土用は約18日間ですから、土用の丑の日についても、一回の場合と、二回ある場合があります。土用の丑の日が二日ある場合は「一の丑(いちのうし)」と「二の丑(にのうし)」と読んで区分します。
土用の中でも丑の日は古くから鰻などの行事食を食べたり、丑湯と呼ばれる薬草風呂に入ったりと様々な行為が行なわれてきました。丑の日が特別視された理由は分かりませんが、五行思想に当てはめると丑は“土気”の性質があるとされること、陰陽は陰となり鬼門の方角や“丑の刻参り”に通じることから、厄払い的な要素が必要だと考えられたのではないかと思います。
夏の土用の丑の日は?
- 2023年-夏土用の丑の日:7月30日
- 2024年-夏土用の丑の日:7月24日、8月5日
- 2025年-夏土用の丑の日:7月19日、7月31日
夏の土用の丑の日に、うなぎが定番になった理由
夏の土用の丑の日、“土用の丑”はうなぎを食べる行事として定着しています。7月に入った頃からスーパーや外食店では「うなぎ」などのポップが作られ、予約合戦が繰り広げられていますよね。
生活の知恵として、夏バテしやすい夏にうなぎを食べる習慣は古くからあったと考えられます。現在でもビタミンほか栄養が豊富なスタミナ食材という印象の強いうなぎですが、古くから経験的に日本人はうなぎを“精のつく食材”として捉えていたことが分かっています。奈良時代に成立した『万葉集』にも“石麻呂にわれもの申す夏痩せに良しというものぞ鰻捕り食せ”という大伴家持の歌が載っています。
ちなみに大伴家持の歌は意訳すると「吉田石麻呂が夏痩せしていたから、それに良い鰻をとって食べろと俺はアドバイスした」という意味。この大伴家持の歌を土用鰻の起原とする説もありますが、読んで分かる通りどこにも土用や丑の日という単語は含まれていません。奈良時代からうなぎは栄養豊富で滋養強壮に良い(精がつく)食材と考えられていたことは分かりますが“夏の土用丑の日”にうなぎを食べる習慣の発祥というには弱いでしょう。
では“夏の土用丑の日”にうなぎを食べるのが普及したのはいつか。
実は爆発的に土用鰻が広まった由来については、有力説こそあれど決定的な証拠がないため断定されていません。諸説ある中には中には“毛筆をつかって平仮名で書いた「うし」が2匹の鰻に見えた”などユニークなものもありますが、有力とされている説・有名な説をご紹介します。
平賀源内説
夏の土用の丑に鰻を食べる習慣の由来として、平賀源内が仕掛けたキャンペーンによるものという説が通説となっています。平賀源内と言えばエレキテルが有名であり発明家という印象がありますが、医者・本草学者でもあり、戯作者で俳人でもあるなど、非常に多才な人でした。万能の天才と表する声もあるほど。この平賀源内がうなぎを売り込むバリエーションはいくつかありますが、大まかな流れを紹介します。
江戸では辻売りから高級料亭までうなぎを供していましたが、脂っこいうなぎは暑さで食欲がなくなる夏には売れません。連日うなぎが売れ残って困っていたうなぎ屋は、博学の平賀源内に相談を持ちかけました。源内は「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧め、店主がその通りにするとうなぎが飛ぶように売れ大繁盛。それを見ていた他のうなぎ屋も真似をするようになり、江戸から全国へと丑の日=うなぎを食べる習慣が広まったと言われています。
平賀源内が「本日丑の日」という張り紙をさせるとうなぎが馬鹿売れした背景には、元々「丑の日に“う”が付く食べ物を食べると夏負けしない」という風習があったという説もあります。冬至に“ん”が付く食べ物を食べるのと同じ様な感じですね。古くは梅干・うどん・瓜・馬や牛の肉など様々なものが食されていたそう。また大友家持の歌にもある通り、人々は夏バテしないよう「精の付くもの」を食べてきました。
日本では獣肉は一般的に食べられていませんでしたし、瓜などはさっぱりして食べやすいけれど夏負けしないスタミナが付くという感じはありませんよね。そこで平賀源内は丑の日を店先でアピールすることで、精の付く食材であり“う”の付く食べ物でもある「うなぎ」が土用の丑の食べ物に最適だよ、と表現したというわけですね。
蜀山人(大田南畝)説
話の流れは平賀源内説とほぼ同じですが、こちらはうなぎ屋に相談を持ちかけられたのが狂歌三大家の一人である蜀山人(大田南畝)。彼は「丑の日に鰻を食べると薬になる」という旨の狂歌を作り、それが広まってうなぎを食べる習慣が一般化したという説です。
春木屋善兵衛
こちらは神田泉橋通りにある鰻屋「春木屋善兵衛」が主人公。春木屋善兵衛は大名家から大量にうなぎの蒲焼を持ってくるようにとの注文を受けました。一日では作りきれない量であったので、子の日、丑の日、寅の日の3日間で作って納めることになりました。この3つの中で丑の日に作った物だけが時間を置いても悪くなっていなかったことから“うなぎ蒲焼は丑の日に限る”と考えられたというのが、こちらの説。
鰻以外にもある土用の行事食
定番ではありますが、うなぎは好き嫌いがある食べ物ですし、漁獲量減少などからお値段も高め。さんまの蒲焼で代用したり、土用の丑の日をスルーするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。うなぎは栄養豊富なスタミナ食材ではありますが、食事に不自由することのほぼない現代日本では食べてもさほど効果は得られないという見解もありますしね。
しかし。実はうなぎ以外にも土用に伝統的に食べられてきたものは沢山あります。土用は「体調を崩しやすい季節の変わり目だから注意せよ」という意味合いのある期間ですから、鰻ではなくとも土用にちなんだものを食べて、体を労るという意識を高めてみてはいかがでしょうか?
土用蜆(しじみ)
鰻は江戸の初期には辻で売られ、安く栄養満点な労働者の食べ物とされていました。蒲焼が考案されたことで町人など庶民全般が口にする食べ物となりましたが、時代と共に高級食材となり値が上がっていったという面もあります。
そこで栄養価が高く安価な食材として注目されたのがシジミ。鰻よりも古くから夏の土用に食べる栄養満点な夏バテ予防食材としてしたしまれていたという説もありますし、当時の江戸近辺では到るところで大量にシジミが獲れました。貧しい子ども達がアルバイト代わりに獲っていたとも言われるように、ほぼ毎日江戸市中の家々には蜆売りが来ていたそう。価格も安く、かつ近所で採れたてなので夏場でも痛むことがないという良い事尽くしの食材だったと言えます。
このためシジミは庶民から「土用のしじみは腹の薬」と言われ、土用の食べ物として親しまれていたそう。現代でもシジミはアミノ酸が多く肝機能を助ける働きが期待できること、鉄分など不足しがちな栄養成分が多く含まれていることから注目されています。うなぎの注目度が高く影が薄かった部分もありますが、最近はオルニチンなどの働きから健康食材として注目されていることもあってか“土用の丑の日にはしじみも合わせて”という広告もあるようです。
土用卵・土用粥
うなぎやシジミと同じく栄養豊富な卵。卵酒などに使われるように、精がつく食材として重宝されていた食材です。私達からすると土用蜆と同じく「うなぎよりも安価なところで手を打とう」という意味合いに感じますが、昔の卵は高級品。なのでこちらは土用くらいは精の付く高級品の卵を食べようという、全く逆の発想で取り入れられるようになったと考えられています。
かなりマイナーにはなりますが、土用粥はその名の通りお粥。
静岡県では百合根(ゆりね)を入れた土用粥を食べる習慣があるそう。百合根も栄養豊富な食材ですし、お粥はお腹に優しいので夏の土用に適した食べ物と言えます。既に夏バテしていたり、夏風邪をひいてしまった方のケア食としても良いですね。百合根を入れた土用粥でなく、シジミや卵を入れたお粥でも良いのではないでしょうか。
土用餅
地域によっては馴染みがないどころか、存在を知らない方も少なくない土用餅。土用餅と言われると特別な餅のように感じますが、実際は“あんころ餅”のこと。あんころ餅は伊勢名物の“赤福”のような、お餅を小豆あんで包んだものです。季節限定感のある珍しい和菓子というわけではなく、土用に食べるあんころ餅=土用餅です。土用の丑の日ではなく、土用の入りに食べるのがポピュラーではありますが…。
土用餅の起原は、宮中で暑気あたりを避けるため、土用の入りの日にガガイモの葉を煮出した汁で練った餅を味噌汁に入れて食べる風習と言われています。これが時代や一般庶民へと広がっていく中で、あんころ餅に変わっていったそう。お餅は力餅(力持ち)に、あんこの原料の小豆は赤色で厄除け・病除けに通じるとして、無病息災で過ごすための土用餅として採用されたのだとか。
うの付く食べ物
土用の丑の日に食べる“う”の付くの食べ物としては「鰻」が代表格ですが、うなぎ以外にも“う”の付く食べ物はたくさんあります。特にクエン酸の酸味や香り成分の働きから食欲増進・夏バテ予防効果が期待できる梅干し、漢方の考え方では体の熱を冷ます働きがあるとされる瓜(冬瓜やキュウリなど)が良く使われています。最近は昔とは気候も変わってきていますし、土用の丑の日に既に夏バテしてしまっていて「うなぎはちょっとキツい…」という時には梅干しや瓜などさっぱりした食材を取り入れてみて下さい。
そのほか、うどんも“う”が付く土用丑の食べ物として使われています。冷やしてあげると喉越しがよく食べやすいですし、土用卵や梅干し・キュウリなどと組み合わせても使えますね。うどんは饂飩(うんどん)と呼ばれていたことから、冬至でも「んが二つ付く運ざかりの食べ物」として使われています。土用は新しい季節に移り変わるための準備期間でもありますから、運気アップを信じて取り入れてみても良いかもしれませんね。
参考サイト:うなぎのたなか/土用(雑節)~日本の行事・暦/土用の丑の日の行事食にはしじみやうのつくものとあんころ餅で暑気払い!
土用の丑の日にずらーっと並ぶので鰻=夏の食べ物というイメージがありますが、実は鰻の旬は晩秋から初冬。夏場は鰻も痩せていて味が良くないと言われています。旬の時期でもあるので、冬の土用の丑の日にも鰻を食べようというキャンペーンが一部で行われていますが…産地以外はあまり定着していないような。我が家は養殖ものを買うせいか、そこまで土用の丑の日に売られている鰻も味が落ちているとは思いませんけど^^;
鰻も好きなので食べたい気もしますが、暑いのとエアコンとの兼ね合いでぐったりしている方にはキュウリと卵を使った「冷やし月見たぬきうどん」なんかも良いかも。ちなみにシジミも産卵期の関係から“土用しじみ(夏)”と“寒しじみ(冬)”と年に二回旬があるとは言われていますが、やっぱり冬の方が美味しいという見解が主流。土用の丑の日は、旬の美味しいものを食べると言うよりは、体を気遣って日々の生活を見直す日、と思ったほうが良いさそうな気もします。
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