お宮参りは生後いつ頃、何のために行く?
-犬張子などの小物の意味とは?

お宮参りは生後いつ頃、何のために行く?<br />-犬張子などの小物の意味とは?

待ちに待った赤ちゃんが誕生しお七夜で名前を披露したら、次に神様へ無事に生まれた感謝と成長を見守って頂けるようにお伝えする“お宮参り”と呼ばれる行事があります。日本古来の伝統儀式・人生儀礼の一つとも言われますが、現代は健やかな成長を喜ぶイベントの一つくらいの感覚ですね。それでも知っておきたい赤ちゃんを連れてお宮参りをする由来や意味、犬張子やでんでん太鼓などの小物に込められた願い、お宮参りに行くタイミングや服装についてなどをご紹介します。

お宮参り(初宮参り/産土詣)とは

お宮参りと、その意味について

お宮参りは別名“初宮参り”とも言うように、生まれた赤ちゃんが初めて神社に参拝する儀式
ここで言う“宮”というのは宮殿や城ではなく、神様をお祭りしている建物=神社のことを指しています。子どもが無事に誕生したことを神様へと報告して感謝すると共に、これからの健やかな健康をお祈りする事が主眼です。

神社にお参りする以外に、記念撮影をしたり、宴席を設ける場合もありますが……こちらは地域というか家庭それぞれ。現在では晴れ着姿の赤ちゃんを写真に残すというのもお宮参りの重要事項かもしれませんが、神社の前で写真を撮る方もいれば、別日にスタジオ撮りする方もいらっしゃいます。お祝いについても家でお赤飯を炊いたり、帰りにレストランなどで外食したりと様々。特に決まったものではないので、赤ちゃんに負担なく、家族が楽しい思い出を作れるように過ごすことが出来れば十分です。

健康な成長を願う以外の意味も…

現在は赤ちゃんが誕生した感謝と「これから健やかに成長しますように」というお願いをしに行くというイメージの強いお宮参りですが、古くは成長祈願以外の意味もあったと考えられています。

その中でも重要なことが、地域社会に赤ちゃんの存在を認めてもらうということ。
地域でお祭りしている神様を信仰している人々のことを氏子(うじこ)と言いますが、その氏子の一員として赤ちゃんを認めてもらう意味がありました。共同した信仰を持つことを表明して仲間と認めてもらう、という意味があったんですね。昔はお七夜にも地域の方をお招きして赤ちゃんをお披露目していたそうですが、お宮参りはその大規模なもの・公的なものであると言えるかもしれません。お七夜がプレお披露目、お宮参りが正式に地域の一員への参入というイメージでしょうか。

古くは地域の関わりは今よりももっと繋がりが深く、悪く言えば閉鎖的な空間だったでしょう。人々は家族単位ではなく、地域単位で一つの群れのようになっていたと言えると思います。きちんとした手順を踏んで赤ちゃんをお披露目し、自分達の子ども・地域の一因だと認められることは超が付くほどの重要事項。められなければ爪弾きになってしまい、村に居場所がなくなってしうかもしれませんからね。現在でもご近所付き合いには色々ありますが、昔は今以上に近所の人に子どもが誕生したことを認めて貰うという事が重要だったと考えられます。現在で言えば出生届を提出して、戸籍を作るくらいの感覚だったのではないでしょうか。

また昔は出産=血の穢れという考え方もありました。
出産も血が流れることから穢れに通じると考えられ、赤ちゃんを身ごもったお母さんは帯祝いの頃から“産の忌み”と呼ばれる制限の中で暮らしたという一面もあります。

出産が穢れだとか忌み籠もりをすると言われれば「妊娠出産を馬鹿にしている」と怒りたくなりますが、昔は現在よりも医療や衛生管理が劣っていた時代。“産の忌み”と称して行われていた食事や外出の制限などは、母子ともに健康に出産を終えるために必要な対処でもあったとも考えられます。風邪などでも呆気なく死んでしまう時代ですから、貶めているだけではなく妊婦さんへの感染を予防したり、自分は身重であるから健康管理に注意しようという自覚を促す意味合いもあったのではないでしょうか。

赤ちゃんが無事に誕生し、神社に参拝に行けるくらいまでの期間を経て行われるお宮参り。昔は赤不浄の女性は神社に立ち入ることが出来ませんでしたから、赤ちゃんを連れてお宮参りをするというのはお母さんにとっての“忌明け”を意味していたという見解もあります。こちらも不浄という認識があったということを嘆くだけではなく、昔は産後に体調を崩して亡くなってしまう女性が珍しくなかったという側面を考慮してみて欲しい所。赤ちゃんにも外に出られるだけの抵抗力が付いたように、出産が終わったお母さんの身体が回復た目安とも捉えられます。

お宮参りに行くのは産土神? 氏神?

お宮参りには初宮参りの他に“産土詣(うぶすなもうで)”とも呼ばれるように、古くは産土神へ参詣していたと考えられます。現在は産土神と氏神の区分が曖昧になっていますし、お宮参りについても“氏神様に初めて参拝する儀式”と紹介されることが多いので、どこか決まった神社に行かなくてはいけないというルールもありませんが、一応産土神と氏神様には違いがあるってことをご紹介させて下さい。

産土神というのは生まれた土地にいらっしゃる神様で、その土地の人を生まれる前から死んだ後まで守護してくれる神様と考えられています。大きな特徴としては引っ越しをして生まれ故郷から遠くに行ったとしても、一生守ってくれるという点。土地の神様とは称されますが、現代の言い方であれば守護神に近いでしょうか。この世に生まれ落ちて間もない赤ちゃんの成長や幸せをお祈りするにはピッタリの神様とも言えます。

氏神(うじがみ)というのも生まれた土地にいらっしゃる神様ですが、この神様は人ではなく“土地”に根付いた神様。同じ集落や村などの地域に住む人々が、共同でお祀りしている神道の神様です。古くから地域に住んでいた氏族(血縁関係)の祖神もしくは関わりの深い神様が多いのだそう。氏神は“土地”に根付く神様なので、嫁入りや引っ越しをすると氏神は変わる場合があります。

赤ちゃんの手イメージ

ちなみに、同じ氏神を信仰している人々のことを氏子(うじこ)と言いました。古くは氏子と氏神は血縁関係が元となる=氏子同士には何らかの血縁関係があるケースが多かったものの、中世頃からはいくつもの氏族で同じ村を形成するようになります。このため中世以降になると氏神の周辺に住んでいる人で、同じ氏神を祭っている人々が氏子という認識になりました。氏子同士は血縁で繋がっている訳ではなくなったため、お宮参りや七五三詣・その他季節ごとの祭礼を共同で行うことで氏子=仲間として認められるようになります。

中世から近世にかけて氏神・産土神・特定の地域や建造物を守る鎮守神という3つの神様は同一視されるようになりました。三つの神様を同一視する傾向は現在にかけて徐々に強くなり、氏神・産土神・鎮守を一括りにして「氏神」や「地神(土地神)」と称することが多くなっています。

お参りをする神社については、赤ちゃんの成長や幸福を願う面を強く捉えれば産土神と言えますし、地域社会への参入という歴史を踏まえれば氏神に詣でると言えます。どちらも間違いではありませんし、氏神と産土神が同一視されている関係もあって一般的には区分せずに氏神様にお参りすると表現することが多いようです。ちなみに自分や赤ちゃんの産土神が分からない・住んでいるところの氏神神社が分からない場合は最寄りの神社庁に電話すれば教えてもらえますよ。

お宮参りの起源・歴史は?

昔々、日本では悲しいことに生後間もなく命を落としてしまう赤ちゃんが珍しくありませんでした。医療体制も十分ではありませんでしたし、なぜ病気になるのかということも分かっていなかったんですね。言ってしまえば生まれた赤ちゃんが生きていけるかは運次第、神様次第。前回のお七夜でも紹介しましたが「生まれて6日目までの赤ちゃんは神様(産神)から与えられた存在で、7日目を迎えて人間になる」という考え方もあったんです。7日目になって初めて名前を付けたのも、信仰だけではなく、それまでに死んでしまう子が多かったからだとか。

このため土地の神様に赤ちゃんが生まれたご報告をしたり、無事な成長をお祈りするという風習は古代から各地に存在していたでしょう。ですが、赤ちゃんと一緒に神社へと参詣し、神様へ報告するだけではなく氏子として認めてもらうという意味を持った“お宮参り”が行われるようになったのは鎌倉~室町時代頃からと考えられています。宮参り着と呼ばれる晴れ着を赤ちゃんに着せて神社に行ってご祈祷してもらう、という儀式のしての形が確立したのは室町頃だとか。

これが江戸時代になると武士たちの間ではお宮参りを済ませた後、大老の家に立ち寄って挨拶をするという風習が生まれました。これを庶民も真似するようになり、お宮参りをしたという報告に親類やお世話になった知人の家に挨拶に出向く、逆に自分の家に招待してご馳走を振る舞うという習慣になっていきました。現在でもお宮参りについては参拝する時期・赤ちゃんに着せる晴れ着などに地域差が大きいのですが、こうした差異も地域毎に独自に宮参り文化が形成されているからと言えるかもしれません。

お宮参りについて気になるアレコレ

家族でお宮参りのイメージ

お宮参りはいつ・どこへ行く?

お宮参りに行く時期については、赤ちゃんが誕生してから一ヶ月後位が目安とされいます。文献やサイトによっては“男の子は31日目、女の子は33日(もしくは33日)目”と紹介されているものもありますが、現在はそこまで厳密ではなく、家族が揃ってお参りに行けるように都合の良い日に行くのがポピュラーです。

ちなみに“男の子は31日目、女の子は33日目”というのも、昔はそうする地域が多かっただけという話。地域によっては女の子の方が男の子よりも早い時期にお宮参りに行く、日にちに男女差が無いところもあります。日数も30日前後というわけではなく、生後50日や100日くらい経ってからというところもあるそう。地域のやり方が分かっている場合は、その日数に従うのが良いでしょう。

赤ちゃんの人生儀礼としては100日目に“百日祝い(お食い初め)”がありますから、30日~50日の間くらい、生後一ヶ月を過ぎたくらいの時期が丁度良い頃合いではありますね。ただし元々は地域差があったものですし、厳密な決まりもありません。33日以上経っていたとして神社でのお参りやご祈祷を拒否されるなんて事はありませんので、お母さんや赤ちゃんの体調が安定しない場合などは急ぐ必要はありません。35℃以上にもなる真夏であったり、北海道や東北であれば真冬になってしまう場合は時期をずらすことがありますよ。

お宮参りに行く神社については、産土神もしくは氏神を祀っている近所の神社というのが伝統的な形。しかし現在は産土神や氏神に参拝するのではなく、お母さんが妊娠した時に安産祈願をした神社に報告を兼ねてお参りしたり、パワースポットと呼ばれている神社に行くという方もいらっしゃいます。写真映えする境内があるところも人気ですね。どこの神社にお参りしても「うちの氏子じゃないから」と断れられることはありませんから、現代式のお宮参りは行きたい所に行けば良いというスタンスが主流です。

あまりに遠いと赤ちゃんやお母さんが疲れてしまう場合があるので、そこだけ注意して決めれば問題ないでしょう。お参りするタイミングも、お参りする神社も、家族が無理なく納得できるものであればOK。赤ちゃんの体調を第一に、一緒に参拝する方々も無理なく行えるようにしましょう。

お宮参りの服装は? 赤ちゃんは誰が抱く?

お宮参りに行く時には、赤ちゃんもご家族も普段着よりはフォーマル感のある晴れ着を身に着けることが多いと思います。赤ちゃんの装いについても“お宮参り着物”や“熨斗目(のしめ)”と呼ばれる産着(掛け着)、つまり赤ちゃん用の晴れ着を着せるのが伝統的な伝統的な形ではあります。宮参り着にも地域によって違いはありますが、男の子は黒もしくは紺ベース、女の子は赤やピンク系がメインになっています。

ただしお宮参り用として販売されている着物はお高めですし、それ以降に着るかと言うと微妙な所。昔は母方の実家からお祝い品として贈るものである、とされていましたが現在はママとパパで相談して揃えるお家もあります。和装する習慣も薄れていますから、お宮参り用としてわざわざ服を購入するのではなく、使い回しのできるベビードレスのような実用的な服を選ぶご家庭も増えています。決まりはありませんのでご家族の好みと予算に合わせて選ぶと良いでしょう。

ご家族の服装についても大昔には和服一択でしたが、現在はスーツやワンピースなど洋装で行かれる方が多いでしょう。お祖父ちゃんお祖母ちゃん世代も和服を所持していない方は珍しくありませんから、家族全員洋装というのもアリ。途中で赤ちゃんのご飯タイムやおむつ交換が必要になる場合もありますから、着慣れない着物を着てお世話するママも大変……ということでスタジオで記念写真を取る時はみんなで和装、実際に参詣する時は洋装と上手く使い分けている方もいらっしゃいますよ。

ちなみにお参りする時に赤ちゃんを抱っこするのは、古くは父方の祖母の役割であったという話もあります。が、現代はそちらも決められていません。拝見した限りはお祖母ちゃんよりも、赤ちゃんが落ち着いていたられるママもしくはパパが抱っこしている方が多いように見受けられます。わざわざ風呂敷などを使わず市販の抱っこひもを使っても構いません。来ていく服にしてもある程度のフォーマル感があれば問題ありませんし、赤ちゃんを抱く人・歩く順番なども決められたものではありませんから、家族が納得できる形で行えばOKです。

犬張り子・デンデン太鼓などの小物類は?

お宮参りのアイテムとして、晴れ着以外に犬張子・デンデン太鼓・お金・末廣(扇子)の小物セットもあります。おめでたそうな小物を麻で繋ぐようにして縛り、赤ちゃんを抱く方の背中にぶら下げて参拝するのです。地域によってぶら下げ方や品目に違いがある場合もありますが、何となく見覚えがあるのではないでしょうか。

こうした犬張子などの小物は、赤ちゃんが真っ直ぐ健やかに成長してくれることを願うラッキーアイテムのようなもの。赤ちゃんの成長を祈る気持ちが込められています。お宮参り用の晴れ着を販売・レンタルされているお店であれば大体取り扱っていますが、神社の境内で授与して欲しい(購入したい)という方もいらっしゃるでしょう。お宮参りに必ず必要という訳でもありませんから、手本書通りにすべてを揃えてから参拝する必要はありませんが、赤ちゃんの幸せな人生を願うために用意してみては如何でしょうか。

犬張子・デンデン太鼓のイメージ

お宮参りに使われる小物と意味

犬張子(福犬)

無事に赤ちゃんを出産できるようにと妊娠時に行う「帯祝い」も古くは“戌の日”に行われていたように、古来の日本で犬は出産や赤ちゃんの成長と関わりの深い生き物と考えられていました。犬が選ばれた理由には諸説ありますが、犬はお産が軽く一度に沢山の赤ちゃんを生むこと、犬の赤ちゃんは丈夫ですくすく育つことから、その御利益にあやかるためという説が主流になっています。そのほか邪気を払う霊獣だから、赤ちゃんの厄を払ってくれるという説もありますよ。

このためお宮参りの小物として犬張子が使われるのも、赤ちゃんの成長を祈ること・身代わりに災厄を引き受けてくれる厄除けアイテムという意味合いが強いと考えられます。宮参りで使った犬張子は子供のそばに置いて魔除けとしての役目を担って頂き、赤ちゃんが成長し七五三の初め、三才のお参りに行くときに神社に奉納します。

でんでん太鼓

泣いている赤ちゃんをあやすのにも使われるでんでん太鼓。丸い形と両面音が鳴ることから「角のない性格で、裏表のない良い子に育ちますように」という願いが込められています。また音が鳴る=音によって邪気悪霊を払う意味もあると考えられています。

扇子(末廣)

のし袋に入れられた扇子は、先に向かうにつれて広がっていく形から「人生が末広がりに進むように」という願いが込められた縁起物です。麻の紐で閉じられているのは、白髪になるまで長生きできますようにと言う願掛けだとか。

お金(紐銭・金封)

五円玉に紐を通したものや、ポチ袋に入れたお金をお宮参りの際にぶら下げる地域もあります。意味はそのまま「お金に困りませんように」で、一年=12ヶ月を表現するために五円玉を十二枚使う場合もあるそう。現在では紙幣を入れる場合もありますが、5円はご縁に通じるので二重の願掛けにもなりますね。ただしお金を落としてしまうこともありますし、落としては縁起が悪いということでのし袋やポチ袋だけをつけつ場合もありますよ。

お守り・お守り袋

こちらも地域差がありますが、お宮参りで参拝した際に神社で授与して頂くお守りを入れるための袋を持っていく方もいらっしゃいます。鶴などおめでたい柄が描かれているものが多く、男の子は青や白、女の子用は赤系と色分けされていることが多です。

赤ちゃんの顔に「犬」や「×」を書くのは?

地域によってはお宮参りの際に、赤ちゃんの頬や額に「×」や「犬」などの文字を書くところもあります。こうした文字が書かれるようになった由来、意味については断定されていません。犬の子のようによく育ってほしいという願いを込めた「犬」が始まりであるとも、二つの線が斜めに交わる「×」が魔除けの力を持つと考えられたためであるとも言われています。諸説ありますが、元々はおそらく「×」か「犬」の文字を書いていたのでしょう。

ここから形が似ている「大」の字も使われるようになり、地域によっては男の子は「大」で女の子は「小」と区分するようになったのだとか。男女平等が歌われる現代としては女の子だから「小」というのはちょっと残念ではありますが…。赤ちゃんのお顔に文字を書く意味については、地域によって別の解釈をしていることもあるそう。文字を記す風習が残っている地域であれば、祖父母やご近所のお取り寄りに意味を聞いてみるのが確実。時々書籍やインターネットでは目にしない由来を教えていただけることもありますよ。

お宮参りの参拝方法・参拝のマナーは?

お宮参りは文字通り「赤ちゃんが(初めて)神社にお参りする」行事。ただ神社にお参りするとは言っても、参拝するだけという方も、神職の方にご祈祷をお願いするという方もいらっしゃいます。折角の機会ではありますし、ご祈祷をお願いすると社務所などでは頒布(販売)されていないお守りなどを授与して頂ける事もあってご祈祷をお願いする方が多いですが、拝殿(本殿)にお参りをするだけでもお宮参りは成立します。

どちらにせよ、お参りする際に大人が最低限守りたいマナーは

  1. ある程度フォーマルな装いで行く
  2. 境内にある手洗い場(手水舎)で手と口を清める
  3. 参拝はニ拝二拍手一拝(2礼2拍手1礼)
    ※神社によって異なる場合もある

の三点くらいでしょうか。2と3はお宮参りに限らず、神社に参拝する時の暗黙のルールですね。
途中で赤ちゃんが泣いてしまったりするのは仕方のないこと。心無い方が迷惑そうな顔をすることがあるかもしれませんが、泣きっぱなしで放置しない限りは気に病む必要はありません。神様も「元気で何より(笑)」くらいのものでしょう。

神社で祈願をお願いする場合には、予約をして、名前・住所・金額を明記したのし袋にお金を包んで持っていくべし…とマナーブックやサイトでは紹介されています。が、神社によっては予約不要であったり、初穂料(祈願料)を袋に入れなくても良いというところもあります。一般的であると言われている方法は確かにありますが、受付の仕方も神社それぞれ。ご祈願料についても金額が決めっている所もあれば、5000円~お心でと記載されている神社もあります。ホームページで祈祷についての案内を明記してくれている神社も多いので、事前にしっかりと確認してからお参りするようにしましょう。

参考サイト:お宮参りの雑学【冠婚葬祭の常識】『お宮参り』の常識と歴史氏神、鎮守、産土神の違いをわかりやすく解説!

可愛らしい晴れ着を着せて、お参りに行く初宮参り。本に載っているような伝統的な方法というものは確かにありますが、現代では自由度が高くなっていますから最低限のマナーを守れば拘る必要はありません。強要される儀式ではありませんので、楽しんで行えるのを第一にしてほしいなと思う所。

お姑さんが煩かったり、パパとママの思っているやり方が違って衝突しちゃうこともありますけど。一般的にお宮参りに行く目安とされている生後一ヶ月くらいだと、まだ赤ちゃんは体力面で不安だったり、お母さんも万全とは言えない場合もあるでしょう。疲れた母子を引きずって挨拶回りをしたり、奮発して緊張しちゃうようなレストランに行くくらいなら、無理なく気楽に行える方法をチョイスして欲しいなと思うところではあります。