独身最後の夜はバチェラーパーティー?!
起源から男達の楽しみ方まで大解剖

独身最後の夜はバチェラーパーティー?!<br/ >起源から男達の楽しみ方まで大解剖

独身最後の夜を謳歌する、新郎と男友達のパーティーとして日本でも注目されつつあるバチェラーパーティー(スタッグパーティー)。映画などで目にするのは記憶が飛ぶまでお酒を飲んで馬鹿騒ぎしたり、ストリッパーやコールガールを家に呼ぶなど、日本人としてはちょっと羨ましくもあり、実行するには勇気の出ない文化だったりしませんか? しかし欧米でもバチェラーパーティーの形は変わりつつあり、日本でも気軽に取り入れられるものも多くあります。せっかくの機会、独身・男だけの方が気兼ねなく出来ることをやってみませんか?

バチェラーパーティーについて

バチェラーパーティー(スタッグパーティー)とは

バチェラー・パーティー(Bachelor party)は、結婚を控えた男性が独身最後の夜を楽しむパーティーのこと。バチェラー(Bachelor)というのは未婚の男性を表す言葉です。余談ですが日本でも話題となっているアメリカの恋愛リアリティ番組『The Bachelor』や、その日本版『バチェラー・ジャパン』というのも、一人の未婚男性(Bachelor)の愛を女性たちが奪い合うことから命名されているそうですよ。

脱線はさておき、バチェラーパーティーは日本語で表現すると「独身お別れパーティー」とか「独身最後の宴会」とでもいうイベント。新郎が主役というだけではなく基本的には参加者は全員男性で、基本的には新郎のサポーター(介添人)であるアッシャーやベストマンが企画・実行するイベント。独身最後の夜を楽しむものとして紹介されますが、もちろん新郎の結婚をその友人達がお祝いするものでもあります。

欧米で行われてきたイベントで、バチェラーバーティーという表現はアメリカ英語。同じ英語でもイギリス系英語ではスタッグパーティー(stag party)もしくはスタッグドゥ(Stag Do’s)と言うのが一般的です。イギリスやアイルランドなどでは一夜の宴会だけではなくパーティーが続くこともあるのでスタッグナイト(stag night)と表現されたり、週末に旅行をする場合などはスタッグウィークエンド(stag weekend)と呼ぶこともあります。

ちなみに“stag”というのは女性の同伴無しでパーティー・社交の場に出席している人を指す言葉。バチェラーとはちょっとニュアンスが違いますが、どちらも結婚式の前に男だけで行う独身最後のパーティーを意味しています。国によって呼び方も様々で、
フランスでは“enterrement de vie de garcon”(独身男としての生活の葬儀)
ドイツでは“Junggesellenabschied”(独身者の別れ)
と呼ぶそう。フランスの言い方はちょっぴり詩的で感傷的ですね。

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欧米でのバチェラーパーティー

バチェラーパーティーはアメリカやカナダを始め、欧米で行われているイベント。実際に参加したことはなくとも、映画やドラマなどで見たことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。アメリカの習慣を中心に、どんな事が行われているのかを簡単にご紹介します。

ひたすら飲んで騒ぐ

最もベーシック(?)なバチェラーパーティーは男友達とレストランやバー・ナイトクラブなどに行って、皆で楽しくお酒を飲むこと。独身とのお別れを景気よくやっちゃいましょう、という感じでしょうか。結婚すると帰る家ができる=酔いつぶれるまで飲んで朝帰りという機会は減りますよね。稼いだお金をすべて自分で好きに使えるわけでもありませんから、オシャレで高めのお酒が出てくるバーに行く機会も減るという方が多い。

…という訳で、独身最後の宴会であるバチェラーパーティーは思う存分に飲もうという発想。ガンガン飲んで女性が居る場面では言えない・出来ないような馬鹿騒ぎをする方が多いようです。また馬鹿騒ぎをするのではなく上質なバーに行って、上品に良いお酒を味わうというタイプもあります。メディアて目にするバチェラーパーティーの印象としては“野郎だけの馬鹿騒ぎ”感が強いですが、どういったお酒の飲み方をするのかは年代・個人の性格にもよるのでしょう。

アダルトな楽しみ方

アメリカのバチェラーパーティーではストリップショーも定番。映画でもバチェラー・パーティーや誕生日などにストリッパーのお姉さんが家に来る・巨大なプレゼントボックスから登場する…なんてシーンなどが結構ありますから、文化といえば文化なのでしょうか。「一回くらいは見てみたい…」と思っても今まで出来なかったこと、結婚した後には絶対に出来ないことを、この機会にやってみよという悪ノリ感を感じます。

欧米、特にアメリカではバチェラーパーティーにギャンブルを選ぶ方も多く、ラスベガスまで出かけるグループも珍しくないそう。結婚すると財布の紐を握るのは奥さんという家庭が多いので、独身最後の夜に賭け事のドキドキ感を楽しもうというコンセプト。お金の事はそこまで気にしなくても良い、ギリギリ独身身分の内に賭け事を満喫しようという考えですね。ただし今後が危ぶまれるほど賭けに注ぎ込むのではなく、あくまでも友達と騒ぎながら楽しむ程度にすることをオススメします。

近年は健全なアクティビティが人気

20世紀後半くらいには大盛り上がりするバチェラーパーティーの演出とされていたらしきストリッパーやコールガールですが、近年は昔ほど盛んではないそう。色事も賭事も好きな人であれば結婚してからもやりますし、そうでない方はバチェラーパーティーで楽しむにしても罪悪感があるもの。独身最後を満喫とは言え、結婚が決まっている身でもありますから遊びがすぎれば奥さん(婚約者)も怒りますし、コールガールと浮気した・キャンブルで有り金はたいたなどの事態になれば結婚取り止めなんてことも無きにしもあらず。

そんな訳で、近年は屋外キャンプとBBQであるとか、釣り・ラフティング・登山・スカイダイビングなどのアクティビティに行くという方が増えているそう。結婚しても出来なくなるということではありませんが、アウトドアなども家族サービスの一環になることが多いので気の置けない友人達と楽しむには良い機会ですね。そのほか週末を利用して旅行に出かけたり、バスケットボールや野球を皆で観戦しに行くことをバチェラーパーティーにすることもあります。

男友達イメージ

バチェラーパーティーの歴史と

バチェラーパーティーの起源

現在のようなバチェラーパーティーが行われるようになったのはごく最近のことですが、その起源は紀元前5世紀頃のスパルタにあるという説が有力です。古代スパルタの兵士達は仲間が結婚するとなると、結婚式前夜に集まって夕食会(パーティー)を開いていたそう。スパルタで行われた新郎の独身時代最後の夕食会は友人の結婚を祝うための宴であったのだとも、結婚式前が間近の新郎の不安と緊張を和らげるために行ったのだとも、結婚しても同僚たちへ友情と忠誠を誓うためだった…など様々な理由が考えられています。

この新郎の独身最後の夜に食事会をするという風習は、ヨーロッパで現代に入るまで続けられていました。1800年台後半には既に乱痴気騒ぎのようなイベントが催されていたこともあるようですが、1900年代前半までは新郎の父が主催するブラックタイ(セミフォーマル)の夕食会が主だったと考えられています。1940年代~50年代にかけては“紳士たちの夕食会(gentlemen’s dinner)”と呼ばれていたそうですし、普通に結婚前の夕食会を行っていた方のほうが多かったと推測されています。

bachelor=未婚男性になったのは?

バチェラー・パーティーのbachelorという英単語、元々は若い騎士(下級騎士)や大学を卒業した“学士”号を持つ人を指す言葉でした。現在のように未婚男性・独身の男性を指す言葉として定着したのは、14世紀にジェフリー・チョーサーが書いた『カンタベリー物語』の影響が大きいと考えられています。物語の中で未婚の男性を指す言葉としてbachelorが使用され、名作の普及と合わせてシングル男性=バチェラーと呼ぶのが一般化したそう。ちなみに“bachelor party(バチェラーパーティー)”という言葉が登場するのは1920年代から。

1960年代以降は荒れる…

新郎の独身卒業を祝い、結婚式前の緊張や不安を和らげるために行われていたバチェラーパーティー(ジェントルマンズ・ディナー)。しかし、1960年代からアメリカを中心に内容が激変します。1960年代はアメリカで俗に“性革命”と呼ばれている、性意識の変革・解放があった時期。性道徳が変化したことでポルノやストリップが大衆文化になった時期であると考えられています。

この影響を受けてバチェラーパーティーの“独身最後”という意味合いを、性的自由の最後の一晩という風に捉える風潮が出来上がります。この思考によって新郎の結婚や独身卒業を祝う夕食会から、落ち着く前の「最後の自由を楽しむためのパーティー」へと切り替わって行きました。食事と乾杯が主体の結婚式前夜祭から、大量のアルコール・ストリッパー・ギャンブルなどで羽目を外す催しが独身最後の夜として広がっていったようです。

企業もまたバチェラーパーティーに経済効果を見出し、ストリッパーやエスコートガールの派遣に力を入れたという面もあるように思います。1984年に制作されたトム・ハンクス主演のアメリカ映画『Bachelor Party』ではコールガールを呼ぶシーンが鍵になっていましたしね。こうした映画の普及もまた、バチェラーパーティー=馬鹿騒ぎ・乱痴気騒ぎを容認する風潮に一役買ったのかもしれません。

セクシーなイメージ

21世紀に入って更に変化が

1980年代頃に確立したアメリカのバチェラーパーティー…酒を飲んで馬鹿騒ぎ・ストリップを見る・ギャンブルをするなどは現在でも伝統的な催しとして残っています。しかし21世紀に入った頃から過剰なセクシー要素やギャンブル要素を避け、普通に夕食と適量のお酒を楽しんだり、スリルはスリルでも大自然の中のアクティビティの方を選ぶなどの方が増えています。これには社会的風潮の変化・結婚するカップルの年齢が上がっていることも考えられていますが、旅行会社や外食産業など様々な業界がバチェラーパーティー商戦に参入したことも大きいそう。

イギリスやアイルランドでは旅行会社が力を入れていること、格安航空会社の台頭もあって男友達で週末旅行に行くという方も少なくありません。金曜夜出発の二泊三日で、プラハなど海外に行く人も多いんだとか。日本の感覚であれば北海道や沖縄に行くくらいの感じですかね。アメリカでもちょっとした旅行や遠出を楽しむ方が増えていますが、一部では旅先のストリップクラブに行って盛り上がると合わせ技になっていることもあるそうな。

そのほか男性だけ・女性だけという縛りを無しにして、新郎新婦が参加する“スタッグ&ドゥーパーティー(stag and doe party)”や“ハグパーティー(hag party / hagはhen+stagの造語)”と呼ばれるパーティーを代わりに催すという方もいらっしゃいます。バチェラーパーティーは元より、女性のバチェロレッテパーティーの方も北米では男性ストリッパーを呼んだりとなかなか刺激的。新郎新婦両方が安心して参加できる、普通に楽しい宴会という感じですね。日本での結婚式の二次会が前倒しになったような感じなのではないでしょうか。

日本でバチェラーパーティーをするには…?

日本でのバチェラーパーティー

アメリカやイギリスでも時代と共に変化しているバチェラーパーティー(スタッグパーティー)。しかしアメリカで伝統的とされている破天荒な形式は、日本人としてはちょっと馴染みにくい部分もあります。かつてアメリカのコメディ映画『ハングオーバー!』シリーズは本国では大ヒットしましたが、色々内容がぶっ飛んでいて日本ではイマイチ評判が良くなかったことからも察せされますね。

男子会をする・キャバクラに行く

日本でバチェラーパーティーをする場合も、やはり最もポピュラーと言えるのが「男だけの飲み会」を開くことでしょう。レストランやバーなどの予約をとって、男だけで盛り上がりながら会話を楽しむ良い機会にもなります。お酒を飲んで馬鹿騒ぎするもの楽しいですが、新郎がお酒が苦手だったりする場合は皆でランチに行くというものもアリ。

また、二次会でクラブやキャバクラに繰り出すというのも本場のバチェラーパーティーに近い感覚があります。人によって行きたい行きたくないは別れますから、こちらをメインにはせずに二次会感覚で“行きたい人だけ参加”形式にするのが無難かもしれませんね。中には日本でもストリップやポールダンスを観賞に行くという強者もいらっしゃるようですが、今後の結婚生活に影を落とさない程度にしてください。

麻雀・ゲーム大会を開く

アメリカではカジノは合法ですし、ラスベガスというギャンブラーにとっては天国(地獄?)のような場所も存在しています。対して、公認カジノが増えたら話は変わるかもしれませんが、現時点での日本のギャンブルは競馬・競艇・競輪・パチンコなど。基本的に一人プレイのパチンコは、バチェラーパーティーっぽく無いかもしれません。結婚を控えた友人に賭け事は誘いにくいという面もありますね。

そこで登場するのが麻雀する・しないは別れますが、学生時代などに友達とやってたという方は懐かしさもあり良いのではないでしょうか。飲みながら話しながら出来るというのもメリットですよね。またもっと手軽にゲームをするという方も宅飲みしながら任天堂WiiやSwitchなどで対戦したり、あえてレトロな卓上版の人生ゲームなどをやってみても盛り上がるかもしれません。レストランなどを予約するよりも参加費用が安く済む・未来の奥さんから冷たい目で見られる心配が少ないことがメリットでもあります。

プチ旅行に出かける

バチェラーパーティーをしたい友人達が共通の好みを持っている場合は、ちょっとした旅行やスポーツイベントを企画してバチェラーパーティーにするという方法もあります。スポーツ系としては自分達がサーフィンやスノーボードに行く、観戦系としては野球やサッカーの試合を観戦に行くなどがあります。

趣味が同じでない場合は日帰りもしくは一泊二日で温泉に行ったり、キャンプや釣りに行って自然の中でBBQをしたりという方法もあります。バイクが好きであればツーリングでも良いですね。欧米では船を貸し切って男だけでクルージングパーティーをしたり、ラフティングやパラグライダーなど少しスリリングなアクティビティに参加するのも人気のようです。

バチェラーパーティーの注意点

バチェラー・パーティーは元々“結婚式の前夜”に行われていた催しですが、現在は結婚式前日に行うことは推奨されていません。欧米では前日をリハーサルディナーに当てていることも多いですし、二日酔いのゾンビ状態で結婚式に参加したくはありませんよね。さらにバチェラーパーティーを小旅行形式に代替えする方も増えているので、現在は結婚式の数ヶ月から数週間くらい前・参加者全員が都合をつけやすい日に行われることがポピュラー。

ちなみに欧米でバチェラーパーティーの企画はグルームズマン(アッシャー)やベストマンのお仕事。ですが日本ではアッシャーやベストマンを選出する文化は定着していませんので、友人グループの誰かが音頭を取るという形になることが多いと思います。基本的に新郎の参加費は新郎以外のメンバーが頭割りしてカバーするというのがルールになっていますし、経済状況は人それぞれですから参加者が無理なく払える金額を考えて立案しましょう。

参考サイト:The History of Hen & Stag PartiesThrow a Classy Bachelor Party

個人的には破天荒な乱痴気騒ぎというイメージのあったバチェラー・パーティー。ですがアメリカでも内容は変わりつつありますし、日本では馴染みも歴史もほとんどないイベント。祝われる側として新郎が招待されるものと紹介しましたが、やってみたいという場合は新郎の方から友人達に声をかけてみても良いのではないでしょうか。男性は女性ほどウェディング関連情報に詳しくないので知らない方もいらっしゃるでしょうし、忙しいだろうと遠慮して言い出せない友人もいるかも。

破廉恥な馬鹿騒ぎをしなくとも、紀元前のスパルタの風習にまで遡って結婚後は会う機会が減る可能性が新郎との交流会・友情を深める会の感覚で男子会を開くだけでも楽しいと思います。もはや“パーティー”なのか定かではなくなっていますが、バチェラーパーティーは花嫁さんを心配させたり・不快にさせない内容であれば何でもOK。飲み歩いたりストリップを見るだけではなく、結婚すると誘いにくくなるツーリングやキャンプ・釣りなどの趣味を思いっきり満喫する機会として使うのも良いと思います。