スコーンのルーツと歴史について
-英国式・デヴォン式・アメリカ式の違いとは

スコーンのルーツと歴史について<br />-英国式・デヴォン式・アメリカ式の違いとは

サクふわっ食感が美味しいスコーン。アフタヌーンティーのお菓子(?)というイメージがあったり、パン屋さんや洋菓子店ではわりとよく販売されていますが、大ブームになることもなく目立たない食べ物の一つと言えるのではないでしょうか。オシャレスイーツとして取り沙汰されることは少ない様に感じます。

英国式やアフタヌーンティーという言葉から(?)ちょっと格式あって面倒に感じられるスコーンですが、実は非常にシンプルなファストブレッド。シンプルで定番だからこその魅力もありますし、アメリカでは朝食としても食べられているようにマフィンと同じく使用する具材や味付けで様々なアレンジが出来ます。そんなスコーンの起源と歴史から、より気軽にスコーンを食べられる「クリームティー」についてまで、スコーンに関係する雑学を津々浦々とまとめてみました。

スコーンについて

スコーン(scone)とは

スコーンは小麦粉などの穀物粉にベーキングパウダーを加え、塩・砂糖・バター・牛乳と混ぜ合わせた生地を焼き上げたパンもしくはペイストリーの一種。レシピによっては生クリームや卵を使う場合もあります。スコーンの発祥はスコットランド。現在はイギリス全土や旧イギリス領だった国でアフタヌーンティーなど“お茶のお供”として食べられている他、地域によっては手軽な朝食・菓子パン感覚でも食べられています。

ところで、スコーンと聞いて想像するものはビスケットのような円柱形であったり、三角形をしていたりと様々。何となくイギリス風は円・アメリカ式は三角というイメージがありますが…イギリスでも三角系のスコーンが食べられてはいます。アメリカでも円いスコーンが作られていますから、国や具材よって形が決まっているというわけではありません(英国式スコーンと呼ばれるのは圧倒的に円タイプが多いですが)。発祥国スコットランドで伝統的なスコーンの形は、大きな円形に焼いてから切り分けた三角形よりの形らしいですよ。

スコーンとビスケットの違いは

日本でビスケットと呼ばれているクッキーのような焼き菓子ではなく、アメリカ式のビスケット=ケンタッキーさん販売されている小さいパンのようなビスケット。見た目にしろ食感にしろスコーンと非常によく似ていますよね。使用される材料も、ベーキングパウダーで膨らませるという所もほぼ同じ。アメリカの料理解説サイトや書籍でもスコーンを“濃厚なビスケット(リッチなビスケット)”と紹介しているものがありますから、アメリカでも英国式スコーンとアメリカ式ビスケットの区分は曖昧であるようです。

一応、アメリカ式ビスケットと英国式スコーンの違いは“使用する油脂”とされています。スコーンは動物性油脂のバター、アメリカ式ビスケットは植物性油脂のショートニングを使用するのがオーソドックス。この違いによってビスケットはサクサクした軽めの食感に、スコーンは濃厚な印象になるのだとか。そのほかにビスケットに砂糖は入れない・表面の艶出し方法が違うという見解もありますが、このあたりはレシピによってもかなり違いがあるような。どちらも欧米のものと大きなくくりで捉えていることもあってか、日本ではショートニングやオリーブオイルで作るスコーンのレシピもありますしね。

もう一つアメリカ式ビスケットと英国式スコーンの違いと言えるのは、スコーンの形状には特に決まりが無いということ。英国式スコーンとしては同じ様に丸い形に型抜きしたものが多いですが、型抜きせずに切りを切り分けた三角形・長方形・正方形・菱形などのスコーンもあります。対してアメリカ式ビスケットは円形がオーソドックスで、三角形や四角形のビスケットというのはレア。丸いスコーンを作るのにビスケットカッターを使うこともあるらしいので、形状とサイズだけでは判別できるか怪しいですけど…。

イギリス式とアメリカ式で違う

マフィンほどではありませんが、スコーンもイギリスで食されているタイプ・アメリカで食されているタイプには違いがあります。日本でスコーンとして真っ先に思い浮かべる方が多いのは英国式スコーンかなと思いますが、アメリカンスコーンやそれ以外も私達の食生活の中で馴染みあるものとなっています。

Advertisement

英国式スコーン(British scones)

イギリスで食べられているスコーンの特徴は、バターと砂糖の使用量が少なくシンプルなことが挙げられます。私達に身近なところであれば「Afternoon Tea(アフタヌーンティー)」さんのティーセットで出てくるスコーンが、英国式スコーン。単体で食べるとお菓子というよりは、パンに近い印象のあるものです。

あっさりとした、人によっては味のほとんどしないスコーンが使われているのは、イギリスではスコーンにジャムやクロテッドクリームなどを付けて食べることが多いため。生地自体にガッツリとした味付けしてしまうと使い勝手が良くないので、ふんわりと甘いくらいのシンプルな味付けに抑えられています。同様の理由でプレーンタイプが多く、生地に具材を練り込むにしてもレーズンやドライフルーツ・チーズくらい。具材の量についても食感と味にアクセントを付けてくれる程度であって、その具材の味を全面的に楽しもうという趣旨ではないように感じられます。

米国式スコーン(American scones)

ペーキングパウダーで膨らませたパンの仲間とでも言える英国式スコーンに対して、アメリカでポピュラーなスコーンはしっかりと甘さが加えられています。砂糖だけではなくバターの使用量も英国式スコーンよりも多く、レシピにもよりますがアメリカのスコーンに使われるバターの量は英国式スコーンの約3倍という声もあります。アメリカ式スコーンは何もつけずに食べる単品で美味しく食べられることが重視されている印象ですね。何かを付けて食べるライトなパンとしてはビスケットで十分という感じでしょうか。

また、英国式スコーンはプレーンが基本なのに対して、アメリカ式スコーンのプレーンというのは少数派。チョコレートチャンクやブルーベリー・ナッツなどが結構多め、きちんと具材による味を満喫できるような加えられ方をしています。チーズやベーコンなどを練り込んでいるお食事系スコーンもありますね。個人的な印象にはなりますが英国式スコーン=食パン、アメリカ式スコーンは惣菜パンもしくは菓子パンというイメージです。アメリカンスコーンが食べられる身近なお店は「スターバックスコーヒー」など。

そのほか

オーストラリアでは生地にマッシュポテトやカボチャなどを加えたスコーンが食べられています。日本でもヘルシーレシピとして同様のものがレシピサイトなどに掲載されています。また、ヘルシーさとは真逆にスコーンをオーブンで焼くのではなく油で揚げた“Puftaloon”と呼ばれる食べ物もあります。スコットランドやニュージーランドではオーブンではなく、フライパンや鉄板でスコーンを焼くことも多いそう。我が国、日本では豆腐やおからを使ったヘルシースコーンや、米粉を使ったサクサク感が強めのスコーンなどもありますね。

スコーンの起源と歴史

スコーンの起源はバノック

スコーンは元々バノック(bannock/バンノックとも)と呼ばれる、西暦1000年頃からスコットランドや北イングランドで食されていた円盤型のパンと同じものであったと考えられています。スコットランドのレシピ本『The Highlander’s Cookbook』では“円形に焼いたものをバノック、切り分けた一片をスコーンと呼ぶ”と紹介しており、スコットランドでは地域によって「バノック」も「スコーン」も同じものを指すことがあるようです。

スコーンのイメージ

バノックとスコーンに共通しているのは親しまれている地域と形状、イースト菌・酵母を使って生地を発酵させないということ。ファストブレッドもしくはクイックブレッドと呼ばれる発酵させないタイプの速成パンの一種と言えます。現在はバノックもベーキングパウダーやベーキングソーダを加えることで食感を良くしています。しかし、古代に食べられていた初期のバノックには膨張剤が使われていなかったと推測されていますから、種無しパンと言ったほうがしっくり来る、重くみっしりとしたパンだったと考えられます。

また、中世のバノックは主原料は小麦粉ではなく、粗挽きの大麦粉もしくはオートミール(オート麦)が使われていました。大麦などを挽いた粉に水などを加えてこね、平らで少し丸みを帯びた“bannock stane(バノック・ストーン)”という石、もしくはスコットランドで“girdle(グリドル)”と呼ばれる鉄板を使って焼いたのがバノックです。平べったい円形・窯ではなく火の上に鉄板をのせて焼いていたので、見た目としてはパンケーキに近いものです。もっとみっしみしで硬かったでしょうけど。日本ではスコーンの起源=バノックという焼き菓子と紹介される事もありますが……砂糖や甘味料もほぼ無い時代ですから、当時の利用法はさておき私達の感覚としてはパンに近い食品だったはず。

余談ですが、マフィン(イングリッシュ・マフィン)の起源としてもウェールズで10世紀から11世紀頃から作られていた平たいパン=クランペットという言葉が登場します。クランペットやマフィンの場合は小麦粉に“酵母を入れて発酵させたもの”を焼くと製法に大きな違いがありますが、円盤状の形状・火の上に鉄板を置いて焼くという部分は似ていますよね。

マフィンの歴史はこちら>>

きちんとした根拠があるわけではありませんが、バノックやクランペットは更に遡れば同じものに行き着くのではないかと個人的には思います。グレートブリテン島南部のイングランドやウェールズでは小麦粉を発酵させたもの、北部のスコットランドとアイルランドでは小麦よりも育てやすい大麦・燕麦(オーツ麦)を使ったバノックと、それぞれの作物に合わせて変化していったのではないでしょうか。大麦や燕麦はグルテンが少なく酵母を加るなどしても膨らみませんから、種無しというのも納得できるような…。

16世紀以降“スコーン”の記録が登場

私達が使っているスコーンという言葉が確認できる最古の記録は、1513年にGavin Douglasというスコットランドの詩人が書いたものとされています。しかしながら、スコーン(scone)という言葉の語源については様々な説があり断定されていません。最も有力視されているのは『Oxford English Dictionary(オックスフォード英語辞典)』にも掲載されている、中世オランダ語の「schoonbrood」、もしくは同様の意味を持つ中央低地ドイツ語「schöne」が語源という説。schoonは白く細かな様子を、broodはbread=パンを意味する言葉。なので「schoonbrood」の意味としては“高級な白パン”という感じでしょうか。

この言葉は英語として普及するよりも先に、スコットランド語の中で使われるようになったことが分かっています。最古の記録についても1513年にスコットランド人が記したものですから、スコーンは1500年代初頭のスコットランド発祥というのが通説になっているんですね。ただし、スコーンと呼ばれたパンの製法については10世紀頃から食べられていたバノックとほぼ同じものだったと推測されています。何となく“高級な白パン”と言われると精白された小麦粉を使用したものを想像しますが、1874年のレシピでも“Put as much barley-meal as will be required into a bowl”と大麦粉を使用するものがあるため、原料には大麦粉やオートミールも使われていたのでしょう。

スコーン語源説は他にも色々…

権威ある辞典が採用していることもあって、スコーンの語源は白パンを意味する中世オランダ語(またはドイツ語)という説が現在では定説となっています。しかし、それ以外にもスコーンという呼び名の由来・語源にはいくつか有力視されているものがあり、特にスコットランドの“運命の石(Stone of Destiny/Stone of Scone)”にエピソードは歴史の奥深さを感じさせる部分もあるせいか人気。

スコットランドのパースには“Scone(スクーン/中世ゲール語の表記ではScoine)”と呼ばれる村があります。この地域は中世スコットランドで重要視され、宮廷が置かれていたスコットランドの首都として機能していました。多くのスコットランド国王の戴冠式が行われた場所でもあり、戴冠式に用いられた石椅子は“Stone of Scone”と呼ばれていました。この大切な“The Stone of Scone”は、1296年にエドワード1世によってイングランドに戦利品として奪われてしまったという歴史があります。返還されたのは1996年とごく最近のことので、それまでイギリスの王や女王は持ち去ったこの椅子に座って戴冠式を行っていたんです。

イングランドの底意地の悪さはさておき。
スコットランド発祥のパンであるスコーン(Scone)と戴冠式に関わる(Scone)が同じスペルであることから、玉座たる“Stone of Scone”にあやかって名前をつけたのではないかという説もあります。スコーンの形が“Stone of Scone”と呼ばれる椅子の土台石に似ていることが後押ししているそうな。でも、その関連性を示した記録がないこと・イングランドでも普通に使われていることから信憑性としては微妙な気もします。そのほかにスコットランドゲール語で一口サイズを意味するSgonnが由来である、不名誉な塊を意味しているなどの説もあります。

19世紀に現在のようなスコーンに

19世紀に入ると、素朴でどっしりとした食感のパンだった初期のスコーンに変化が起こります。きっかけとなったのは膨らし粉(ベーキングパウダー)の登場です。それ以前から炭酸カリウムを主体にした“Pearlashe”などの膨張剤はありましたが、不快な苦味を持つというデメリットが有りました。完成度の高いベーキングパウダーの登場によって、生地の風味を損なわずにふんわりとした食感をプラスすることが可能になったのが19世紀後半というわけです。

硬く重い食感であったスコーンも、ベーキングパウダーを加えることで膨らみが増しふんわりとした食感を獲得。更にこの時期にはイギリスで産業革命がほぼ完了した時期でもあります。産業革命を影で支えたとも言われるのが奴隷制砂糖プランテーションによる砂糖生産の増大と普及イギリスを中心としたヨーロッパでは王侯貴族や富裕層だけではなく、庶民もパンや焼き菓子に砂糖を加えるようになっていた時期でもあります。この頃にはオーブンが使われることも多くなっていたので、当時の流行によってほんのり甘く軽い食感を持つ現代風のスコーンへとアレンジされていったと考えられます。混ぜて焼くだけで食べられるスコーンは朝食や軽食用としても適していたのではないでしょうか。

アフタヌーンティーセットのイメージ

イギリスでスコーンが人気となったのは、ベッドフォード公爵夫人(アンナ・ラッセル)がきっかけというのが定説。ご存知の方も多いでしょうが、このベッドフォード公爵夫人はイギリスで「アフタヌーン・ティー」を始めたとされている方。ランプが普及した関係から夕食の時間が遅くなり、昼食~夕食までの間の空腹を辛く感じたベッドフォード公爵夫人が使用人にお茶を持ってくるように命じたのが始まりだとか。しかし当時のイギリスでは空腹時に紅茶を飲むと体に悪いと考えられていました。彼女が命じたか使用人が気を効かせたかは定かではありませんが、お茶請けとして甘いパン(sweet breads)が一緒に出されたと伝えられています。

ここで登場する甘いパンなるもの、バターと砂糖をふりかけたパンであるという説もありますし、砂糖で甘みをつけたスコーンだったという説もあります。どちらが正しいのかは分かりませんが、今や英国式アフタヌーン・ティーでも、アフタヌーンティーよりも庶民的で気軽なクリームティーであっても、紅茶とともに提供される食べ物としてスコーンは定番イギリス上流階級から始まり世界中に広まった喫茶習慣と共にスコーンも世界中へ広まっていったのかもしれません。

ちょっとしたスコーンのトリビア

スコーンを食べたいなら“クリームティー”

スコーンの出番でもあり、優雅なおやつタイムの過ごし方として日本ではアフタヌーンティーがよく紹介されていますよね。ですが、美味しいスコーンを楽しむのならばケーキ・焼き菓子・サンドイッチを取り揃えたゴージャスなアフタヌーンティーよりも、それを簡略化したような「クリームティー(Cream tea)」で十分だったりします。

「クリームティー」と聞くとミルクティーの豪華版・ミルクじゃなくて生クリーム入れたの? と思いますが、こちらも英国式の喫茶習慣の一つなんです。「クリームティー」はアフタヌーンティーよりもカジュアルなもので、基本的には紅茶+スコーンとそれに付けるクロテッドクリームクリームとジャムのセットを指します。アフタヌーンティーでは数ある軽食・お菓子の一つとして扱われるスコーンですが、「クリームティー」では主役になるんです。

…なんて偉そうに書いておきながら、私も二十歳過ぎるまではアフタヌーンティーしか知らなかったクチですけれど。。多分「Afternoon Tea(アフタヌーンティー)」さんでも“クリームティーセット”というメニューがあったはず。何を隠そう、それで存在を知りました。

スコーンの食べ方は2系統

クリームティーのスコーンの食べ方は英国内で二系統に分かれ、お互いに自分のところの作法が正しいと主張しあっています。現在は他地域の人も巻き込んだ論争になってますが、もとはクロテッドクリームの名産地であるデヴォンとコーンウォールという2つ地方から始まったそう。どちらの方法でも、最初にスコーンを上下に割るところまでは同じ。違いはジャムが先か、クロテッドクリームが先かだけ日本で食べる分にはどっちの食べ方でも問題ないと思いますが、現地では結構デリケートな問題になっているらしいです。

デヴォン式(creamfirst)

デヴォン式は割ったスコーンにたっぷりとクロテッドクリームを塗り、その上にジャムをトッピングのように乗せるスタイル。スコーン→一面にクロテッドクリームを厚塗り→ちょこんとジャムです。

コーンウォール式(jamfirst)

コーンウォール式は割ったスコーンにジャムを塗った後、クロテッドクリームを乗せます。スコーン→一面にジャム→クロテッドクリームがもこっと乗っているスタイル。ちなみにエリザベス女王陛下はジャムファーストのコーニッシュスタイルだと報じられています。また、コーンウォール州ではクリームティーではなく「コーニッシュティー」と言うそう。

スコーンは冷え冷えで作る

お菓子を作る時にはバターを常温に戻るという下準備をする事が多いと思います。スコーン(英国式スコーン)を作る際は真逆で、バターを1センチ角に切り分けてから「使用する直前まで冷蔵庫で冷やしておく」ことがコツ。粉と冷たいバターを指先ですり合わせてポロポロしたそぼろ状にして、まんべんなく混ぜるのが大切なんだとか。そこに砂糖や牛乳を加えてまとめ上げるわけですが、これも変に温かいと折角の苦労が台無し。このためスコーンを上手に作るコツを探すと“すべてのスターティングコンポーネントはできるだけ冷たく保つ”という言葉に行き着きます。アメリカ式スコーンでは常温のバターを使ってヘラで混ぜるものもありますけどね。

ちなみに、スコーンは焼くと膨らんで側面に裂け目が出来るものがあります。この亀裂は日本で「狼の口」と呼ばれ、美味しいスコーンが出来た成功の証であると紹介されています。この「狼の口」なる表現、日本だと英語でWolf’s Mouthと言われていたのを直訳したものと紹介されることが多いですが、実際にその英単語を検索すると出てくるのは“Japanese call it ‘the wolf’s mouth'(日本人はコレをオオカミの口って呼んでいるぜ)”という言葉くらい。レシピサイトにせよヒストリーサイトにせよ「裂けるのが成功の証」というような表記もほぼないので、日本人が言い出したんじゃないかなと思ったり…。

Skone=スコーンorスコン?

日本ではスコーンと伸ばした呼び方をされていますが、言語学者による調査ではスコーンの国イギリスでは過半数の人が“s-con[skɒn]”という発音をすることが報告されています。特に発祥の国であるスコットランド人は99%が“s-con”派なのだそう。スコットランド・北アイルランド・イングランド北部であったり、オーストラリア人とカナダ人はこの発音がポピュラー。対して南部イングランドやアメリカでは“s-cone[skoʊn]”と発音をする方が多いそう。日本語のスコーンも、こちら寄りの読み仮名ですね。

参考サイト:Food TimelineThe History Of SconesThe History of the Scone – The Queen of Scones

スコーンはイングランド発祥だと思っていた作者です。スコーン=イングランド=アフタヌーンティーという図式が出来上がっていましたが、スコットランド発祥だったんですね。とは言え、日本語サイトと英語サイトの両方を調べまくったもののビックリするくらいにスコーン成立までの歴史・エピソードが存在しません。原料を小麦粉にしてベーキングパウダーを入れたのは誰なのかも判別せず…セレブなアフタヌーンティーのために大幅アレンジされて出来たのが今のスコーンじゃないかという疑惑もわくほど。

個人的にはスターバックスさんなどで売られている「アメリカンスコーン」よりも、飽きの来ない英国式スコーンが好き。でもブラックコーヒーを愛してやまないので(笑)スコーン+コーヒーというイングランド人に蹴っ飛ばされそうなコラボで食べます。ジャムもクロテッドクリームも塗りません。濃いめのブラックコーヒーの合間に、スコーンを齧ると素朴な甘みが引き立って美味しく感じられるのです。スコーンが注目されないのって英国式の作法がどうしたこうしたと面倒くさいことを言う方が多いからではないかと思ったり。ものすごく個人的見解ですけど。