ブライズメイドとアッシャーは何をする?
-ブライズメイドやベストマンの起源とは

ブライズメイドとアッシャーは何をする?<br/ >-ブライズメイドやベストマンの起源とは

近年結婚式の演出として、花嫁に付き添うブライズメイドが注目されています。海外TVドラマや芸能人の結婚式報道などでも見かける、お揃いのドレスを着た女性たちですね。また、花婿に付き添うアッシャー(グルームズマン)と呼ばれるブライズメイドの男性版の役割もあります。そんなブライズメイドやアッシャーの仕事や役割、起源説を紹介します。欧米式と日本の“結婚式の演出”としてで違っている部分もありますが、頼む・頼まれる側問わず知っておいて損はないはず。

ブライズメイドとメイド・オブ・オナー役割と由来

ブライズメイドとは

ブライズメイド(bride’s maid)は花嫁の側に付き添っている、お揃いのドレスを着た女性たちのこと。メイドという呼び名から花嫁に仕える役のようにも感じますが、ニュアンスとしては“花嫁介添人”という方が正確。余談ですが、maidという言葉の意味には乙女=若い未婚の女性という意味もありますよ。呼び名の通り古くは花嫁の友人や親類から未婚の女性が選ばれていましたが、近年は未婚・既婚問わずブライズメイドが選ばれるようになっています。

ブライズメイドのお仕事は結婚式の準備や花嫁の精神的なサポート、結婚式当日の受付などそのほか結婚前に女性だけで行うブライダルシャワーやバチェロレッテパーティーの企画などに携わることもあります。と言ってもすべての準備や企画をブライズメイドが行うわけではなく、新郎新婦やグルームズマン・ブライダルプロデュース会社などと相談して分担するのが基本。昔よりも結婚式の演出も多岐にわたっているので、どこまでブライズメイドにお任せするかは事前にきちんと決めておくと良いでしょう。

ウェディング計画企業が色々と手配することが多い日本では、花嫁さんの精神サポート・式当日に付き添うほか、身内だけのパーティー企画あたりを担当することが多いのではないでしょうか。ちなみにブライズメイド同士はお揃いのドレスを着るのが定番ですが、同一のものでなくでもカラーもしくはデザインで統一すればOK衣装の負担金額について決まりはありませんので、お願いする前にきちんと説明をしましょう。ブライズメイドドレスをレンタルしている会社もありますから、双方負担の少ない形を考えると良いかもしれません。

メイド・オブ・オナー(マトロン・オブ・オナー)とは

ブライズメイドの代表となる人はメイド・オブ・オナー(Maid of Honour)既婚者であればマトロン・オブ・オナー(Matron of Honour)とも呼ばれます。花嫁と一番親しい人、花嫁が最も信頼している人が選ばれることが多いですが、日本では角が立たないように最も年長の方・結婚式に多く参加している方にお願いする場合もあります。

メイド・オブ・オナー(マトロン・オブ・オナー)の仕事も基本的にはブライズメイドと同じですが、ブライドメイド達が円滑にコミュニケーションをとれるように間に入ったり、皆の準備が整っているかを確認するなど“取りまとめ役”としてのお仕事もあります。花嫁がドレスを選びに行くときなど、ブライズメイド全員を連れていけない場面にブライズメイドを代表する相談者として参加することもあります。

また式で結婚指輪の交換をする場合には、新郎用の結婚指輪を運ぶ場合もあります。欧米では花嫁さんのウェディングドレスやベール・ウエディングブーケなどの管理を任されることもあるそう。ある意味では主役の花嫁よりも大変で責任重大な役どころになりますが、メイド・オブ・オナー(マトロン・オブ・オナー)に選ばれるのはとっても名誉あること。呼び名に使われているHonourも直訳すると名誉ですしね。

ブライズメイドのイメージ

ブライズメイドの起源

現在は花嫁のサポートをしながら、結婚式が上手くいくように頑張ってくれるブライズメイド達。その起源は創世記の時代にまで遡る・古代ローマの風習であるなど諸説あります。どれかが正しいというわけではなく、様々な風習が混ざり合い現在のブライズメイド文化が成立したという見解が有力。

その中でも現在への影響が強いと考えられている起源・由来説として、元々は花嫁を守るために選ばれた女性たちであったというものがあります。古代ローマでは悪魔や悪霊が存在するという考え方が一般的だったため、ブライズメイドは花嫁を傷つけようとする悪霊達から花嫁を守る役割があったと考えられています。また古代ローマでは結婚式の際、法的拘束力を持つ10人の証人の参加が必要とされていました。ブライズメイドはこの証人としての役割も担っていたという説もあります。

ブライズメイドが花嫁と同じようなドレスを身にまとい、花嫁の近くにいることで、悪霊たちを惑わして新婦の身を守るという伝統があったと考えられています。悪霊だけではなく、花嫁の幸せを妬む人々の悪意からも新婦さんを守っていたという見解もありますよ。いわば花嫁の影武者として、結婚する女性をガードしていたのがブライズメイドの始まりと言えますね。ちなみに古代中国などでも花嫁がライバルや暴徒によって誘拐されることがあり、花嫁と同じ服を着ることで花嫁の誘拐を防ぐ役割の女性がいたのたそうです。どの地域でも似たようなことを考えるものですね。

ヨーロッパでは中世でも悪魔・悪霊の存在を信じていたため、こうした風習は廃れずに続いてきたと考えられます。しかし時代と共に悪霊を追い払うという感覚は薄くなり、花嫁を守る人から“花嫁をサポートする人”としての意味合いが強くなっていったのでしょう。結婚式の花輪や会場の用意を確認したり、ドレスの確認や着脱をサポートする介添人としての役割に変化したと言えますね。

アッシャー(グルームズマン)とベストマンの役割と由来

アッシャー(グルームズマン)とは

花嫁をサポートするブライズメイドに対して、花婿のサポートを手伝う男性達のことを北米ではグルームズマン(Groomsman)イギリスほかブリテン諸島ではアッシャー(Usher)と呼びます。日本ではアッシャーと呼ぶことの方が多いようです。未婚か既婚かは問わず、新郎の親しい友人や親類から選ばれます。

新郎サイドの男性というだけで、アッシャー(グルームズマン)がやることもブライズメイドとほぼ同じ。結婚式の準備や新郎の精神的なサポート、式に参列したゲストの方々のご案内などを行います。ブライズメイドやブライダルプロデュース会社などとやっていることが被ってしまわないよう、事前に何の準備を誰(どのチーム)が担当するかは決めておく必要がありますね。そのほか結婚式前夜に新郎とその男の友人だけで行う独身最後夜の宴会“バチェラー・パーティー(スタッグ・パーティー)”の企画や手配もアッシャーのお仕事です。

バチェラー・パーティーについてはこちら>>

アッシャーの服装についても細かい決まりはありませんが、新郎の衣装と何らかの関連付けをすることが一般的です。新郎の衣装に合わせたベストを用意したり、同じ色のネクタイやサスペンダーを付けている方が多いですよね。スーツやタキシードをお揃いにすると統一感が出ますが、金銭的な負担が大きいのでレンタルを活用する方もいらっしゃいます。小物だけ揃えるか、お揃いのコスチュームが良いのかは相談して決めましょう。

アッシャー・ベストマンのイメージ

ベストマンとは

花婿の付き添い人の名称として、日本ではアッシャーやグルームズマンよりも聞き覚えのある方が多い気がするベストマン(The Best Man)。ブライダルメイドの取りまとめであるメイド・オブ・オナー(マトロン・オブ・オナー)の男性版で、アッシャー達のまとめ役として選ばれる男性を指す言葉です。アッシャー・オブ・オナーとはならないのが不思議ではありますけどね。

ベストマンのお仕事も多岐にわたりますが、最大の仕事は式典中に必要になるまで結婚指輪を持っていること・新郎新婦の元へと結婚指輪を運ぶこととされています。欧米では”best man’s speech”と呼ばれるスピーチをすること・婚姻の証人として結婚証明書に署名することもベストマンが行うのが一般的のようです。そのほかにも新郎の衣装選び・他アッシャー達との連絡や準備の確認、ゲストたちからのウェディングギフトの相談などベストマンの仕事は沢山あります。

グルームズマンとブライズメイドの宿泊など男女関係なく皆で一緒に動く場合の手配や支払い・結婚式当日の司会進行などもベストマンが行うことが多くなっています。結婚式の企画から実行までを総括するリーダーと言える存在ですね。メイド・オブ・オナーと同じかそれ以上に大変な役どころと言えますが、だからこそベストマンに選ばれるというのもまた名誉あることとされています。新郎と仲が良いのはもちろんですが、それだけの大役をこなせる能力があると信頼されている証とも言えますよね。

アッシャーとベストマンの由来と意味

アッシャー(グルームズマン)についても起源については諸説ありますが、ブライズメイドと同じく古代ローマで結婚式の立会人&悪霊除けとして新郎新婦に付き添っていたのが始まりではないかという説が主流です。しかし、中世頃には悪霊避けのための影武者とは別の形で、ベストマンが重視されていたという説もあります。

ドイツを中心とした民間伝承では、ヨーロッパでは自分の住む村や町で結婚相手が見つからない場合、近隣の村から未婚女性をさらってくる誘拐結婚のような風習があったとも言われています。そうなれば結婚式の日まで、花嫁の家族や恋人・婚約者は彼女を取り返そうとすることも当然あったでしょう。ベストマンの役割はそうした花嫁の関係者達に花嫁が連れ去られないように守り、花嫁が逃げ出そうとしないように見張ることだったという説もあります。

また近隣の村から女性を連れてくる(結婚に家族が反対している花嫁をさらってくる)任務を持った人がベストマンの始まりだという説もあります。娘をさらわれた家族は当然怒って追いかけてきますから、時にそうした親類と戦い、新郎をサポートしながら花嫁を連れて村まで一緒に逃げるチームが結成されます。その一味がアッシャーもしくはグルームズマンであり、そのチームで最も強くリーダーとなる人が“Best Man”と呼ばれるようになったという見解も存在します。ちなみに花婿が結婚できるようにサポートするベストマンやアッシャーは、当時は結婚式が終わった後も新婚者の寝室・家の外で初夜を邪魔する者が来ないよう警備していたのだそうです。

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日本の結婚式でブライズメイド&アッシャー

ブライズメイドとアッシャーの人数は?

花嫁サイドと花婿サイド、それぞれ結婚式が終える期間までのサポートを行ってくれるブライズメイドとアッシャー(グルームズマン)達。大体の結婚式ではそれぞれ数人ずつ選出されていることが多いですが、いざ自分達の式となると何人にお願いすべきか迷うもの。ブライズメイドとアッシャーの人数には厳密なルールはありません。強いて言うならばブライズメイドとアッシャーの人数を同じにすることが決まりでしょうか。

一応、200人以上のゲストを呼ぶ大掛かりな結婚式の場合にはそれぞれ6人から10人以上と多くの人にお願いすることが推奨されています。と言ってもブライドメイドやアッシャーが10人以上参加するのは、王家貴族位のある方々や著名人などが大聖堂で行う正式で仰々しい結婚式くらいなのだそう。日本で行う場合には参加者が多くでもブライズメイドとアッシャーがそれぞれ6人、計12人の介添人を最大値としていることが多くなっています。

そこまで大げさにしたくない・カジュアルな結婚式を行う場合は更に人数は少なくなります。新郎新婦がそれぞれ一人ずつブライズメイド(メイド・オブ・オナー)とアッシャー(ベストマン)に付き添ってもらう形でも問題ありません。会場の規模・参加者数・どんな結婚式にしたいのか・ブライズメイドとアッシャーにどんな役割をお願いするのか…などなど計画している結婚式の形によっても人数は変わってきますよね。

ファッション的演出ならブライズメイドだけでも…

欧米ではブライズメイドとアッシャー(グルームズマン)の人数は同数にすることがルールとなっていますが、日本ではそうした文化がありません。ウェディング産業がほとんどない欧米では、結婚式の準備や手配を手伝ってくれる存在として必要不可欠な存在とされていますが、日本ではウェディングプランナーさんもいますし式場にの介添係・着付けやメイクさんが揃っている場合が多いですよね。身内ですべて手作りの結婚式をしたい…という場合でない限り、正直なところ必要性はあまり無いんです。

でも最近は日本の結婚式でも映画やTVで見る欧米文化・著名芸能人の結婚式でブライズメイドとアッシャーがいた事などから、自分の式でもお願いしたいと考える方が増えています。この場合はプランナーや事務仕事の手伝いというわけではなく、どちらかとファッション的なもの。新郎新婦の相談に乗ったり、揃いの服を着て結婚式を賑やかに演出することがメインのお仕事になります。

様々な準備に追われたり、式場でゲストのご案内をする事はありませんから、演出としてブライズメイドやアッシャーに登場して欲しい場合には数は気にしなくても良いという見解が一般的になっています。女性の方は華やかなドレスを着て花嫁さんのサポートを楽しんでくれる方も多いですし、花嫁側からも頼みやすいということでブライズメイドのみ登場する結婚式もあります。男性の場合は友人たちとの付き合い方にもよるでしょうが、介添人無しやベストマンだけというケースも珍しくはないようです。

ブライズメイド・アッシャーのお仕事は?

欧米では日本ほどウェディング産業が何から何まで手配してくれるということは少なく、結婚式の準備から当日の司会進行まで様々な仕事を行うブライズメイドとアッシャー(グルームズマン)。しかし日本ではウェディングプランナー・挙式会社が要望に応じて会場から飾り付け・お食事までセッティングしてくれる形のほうがポピュラー。プラン次第ではありますが、司会進行や参列者のご案内なども式場の人がやってくれることが多いのではないでしょうか。日本人としては友人や親類の結婚式で式場の人以上にグイグイ働くのも、それをお願いするのも気が引けたり。

しかし着飾っていながら、新郎新婦の周りに立っているだけで何もしないというのも気まずいですよね。そこで挙式・披露宴でさほど気兼ねなくブライズメイドとアッシャーにお願いできる演出・お手伝いをご紹介します。無理のない範囲で引き受けていただくと、見せつけるだけの結婚式ではなく「みんなで作った結婚式」として良い思い出にもなりそうですよね。

ブライズメイド

  • 挙式前の新婦と雑談して、緊張をほぐす
  • 花嫁の移動を手伝ったり、服を直してあげる
  • 指輪交換の時にブーケや手袋を預かる
  • フラワーシャワーの花びらを配る
  • 新郎新婦に食べ物・飲み物を届ける
  • ブライダルシャワーやバチェロレッテパーティーの企画

アッシャー(グルームズマン)

  • 挙式前の新郎と雑談して、緊張をほぐす
  • 指輪交換の時に指輪を届ける
  • フラワーシャワーの花びらを配る
  • ベストマンズスピーチをする
  • バチェラー・パーティー(スタッグ・パーティー)の企画

参考サイト:21 Historical Roles and Responsibilities of the Wedding PartyA Suggested Ratio of Wedding Bridesmaids and Groomsmenブライズメイドとの華やかウエディングは、日本の結婚式でだって楽しめる!

ブライズメイドは花嫁花婿の引き立て役かと思いきや、まさか悪霊から守るためのデコイだったとは(苦笑)。ベストマンの由来説もそうですが、結婚式に使われるアレコレの起源ってロマンチックではないエピソードが結構ありますよね。欧米ではウエディング産業が発達する以前から、素敵な結婚式を作るサポーターとして活躍していたブライズメイドやアッシャー。

しかし日本ではまた新しい文化。結婚式を挙げたくて調べた本人たちは知っていても、頼まれた側としては「何をしたら良いの!」って話になる可能性もあります。頼む前にこういう事をお願いしたい、と明確なビジョンを伝えられるように整理しておきましょう。協力してもらう方になるべく金銭的な負担がかからないようにしたり、ブライズメイドボックスと呼ばれるギフト詰め合わせを贈るなど、双方が気持ちよく結婚式を盛り上げられるようにしたいですね。