シャーベット(ソルベ)は起源前からあった?
-起源とシャーベット完成までの歴史

シャーベット(ソルベ)は起源前からあった?<br/ >-起源とシャーベット完成までの歴史

この時期になると食べたくなってくるのがアイス・シャーベット・かき氷などのフローズンスイーツ。かき氷ブームがメディアでも取り上げられていますが、ひねくれ者&お財布の寂しい私としては、流行最先端じゃなくお安いものでも暑い時に食べれば十分に美味しいと思ったりします。

日本では氷を削るかき氷が古くから親しまれていますが、欧米のさっぱり系フローズンスイーツと言えばシャーベットやソルベが代表的(のはず)。日本でもシャーベットは手軽に購入できる食べ物となっていますが、いつからヨーロッパ人はデザートに氷を取り入れていたのか、そもそも人間っていつ頃から氷をデザート感覚で食べていたのか……調べてみるとちょっと面白い氷菓の歴史が分かりました。

シャーベットについて

シャーベット・ソルベとは

シャーベットはフルーツジュースや乳脂肪分・砂糖などを混ぜ合わせて冷凍した冷菓や氷菓と呼ばれる食べ物。日本では凍ったお菓子類の区別として乳固形分3.0%未満のものを氷菓としており、そのうちの一種類がシャーベットとされています。乳固形分の割合についての規定こそありますが、シャーベットを名乗るのにそれ以上の決まりは無いそう。原材料や食味によって割と自由にシャーベットなりソルベなりを名乗っているというのが現状で、フランス語呼びするとソルベ・英語の呼び方ではシャーベットであるという見解もあります。

しかし、アメリカでは冷凍製品をシャーベットとして販売するには“1〜2%の乳脂肪を含まなければならない”と定められています。ざっくり言えば牛乳(乳脂肪)が若干入っていればシャーベット、全く入っていなければソルベ。ついでにシャーベットの方がソルベよりも甘味料が多く含まれており、味や食感を高めるために卵・乳化剤・ゼラチン・増粘多糖類などの量も多い傾向にあります。さっぱりとした風味のソルベはフレンチのコース料理で、口直しとして出されることもあります。口直しにシャーベットが出てくることはまず無い、はず。

……なんですが、日本ではシャーベットとソルベの区分は曖昧。販売されている商品を確認してみましたが、乳と卵を使ったソルベもありますし、牛乳(乳脂肪分)が一切含まれていないシャーベットもありました。ソルベとシャーベットの違いは原材料にありますが、日本では食感と風味+雰囲気が重視されている様にも感じます。乳固形分3.0%未満=氷菓以上の規約がないので商品名がなんでも問題ありませんし。ジャキジャキした氷感の強いものがグラニテ、果汁感が強い・お酒を入れている・高級感を出したいものであればソルベと銘打って販売されているんじゃないでしょうか。気になる方はぜひ冷凍コーナーで原材料を確認してみて欲しいです。

英語はちょっとややこしい

シャーベットはアメリカ英語では“Sherbet”と呼ばれています。日本でもこのシャーベットという呼び方が普及していますよね。ややこしいのは、シャーベットと似た“シャーバート(sherbert)”という言葉。シャーベットの語源ともされていますが、シャーバートはアラビア語で「砕いた氷を入れて冷やした飲み物」を意味する言葉です。シャーベットと言うよりもフラッペに近いものを指す言葉になってしまうので、私達が思う氷菓とは別物。このためアメリカのサイトではわざわざ“Sherbet(not sherbert)”と記載しているところもあるほどですが、オーストラリア&ニュージーランド英語ではシャーベットを表す言葉として“シャーバート(sherbert)”が使われることもあるそう。紛らわしい…!

さらに、同じ英語でもイギリス英語での“Sherbet”は氷菓ではなく粉ジュースのような粉末を指すのが一般的。シャーベットパウダーもしくはソーダパウダーと呼ばれるもので、水に混ぜるとパチパチした炭酸飲料に変じます(水に溶かずに舐めても普通に美味しいです)。日本で見かける飴玉の中に入っているパチパチ感のある粉末、あれがイギリスのシャーベットパウダー。なぜ粉ジュースがシャーベットになるのかと言えば、語源であるアラビアの“シャーバート(sherbert)”は冷やした飲料だから。17世紀頃からイギリスではこのドリンクを作るためのシャーベットパウダーが輸入され、シャーベットと言えばコレでしょうくらいに定着したそう。ちなみにアメリカや日本でシャーベットと呼んでいる氷菓についてはフランス語の“sorbet”をそのまま使うことが多いようです。

アイスクリームとシャーベットの違いは?

シャーベットとソルベよりもイメージしやすいのが、アイスクリームとシャーベットの違い。アイスクリーム類は牛乳ベースの濃厚な印象、シャーベット類は脂肪分が少なくさっぱりとした印象がありますよね。食品衛生法の基準でも凍ったお菓子=アイスクリーム類と氷菓の二つに大別され、乳固形分3.0%以上のものがアイスクリーム類に分類されています。さらにアイスクリーム類は乳成分(乳固形分・乳脂肪分)の比率によってアイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスの三つに分けられています。製品区分を見れば乳成分が分かるという仕組みですね。

シャーベットはアイスクリームのルーツ

現在では成分によって区分されているアイスクリームとシャーベットですが、そのルーツはほぼ同じものと推測されています。今でこそ人工的にものを冷凍することが出来ますが、昔は冷凍する=寒い所に置いておく方法しかありませんでした。このため古代に食べられていたアイスクリームの起源と言われるものは、シャーベットもしくはかき氷に近い冷菓となっています。細かく砕いた氷と果汁などを組み合わせて食べられていたものが、人工的に凍結させる技術によって「味をつけた果汁」を凍らせるものになり、やがて牛乳や生クリームを凍らせても美味しいんじゃない? という発想が生まれていったという流れ。なのでアイスクリームやジェラートなどのルーツも、遡ればシャーベットのルーツと同じところに到達すると言えます。

アイスクリームについてはこちら>>

シャーベットの起源は紀元前まで遡る

シャーベットのイメージ画像

古代ペルシア帝国(アケメネス朝)

シャーベットを最も古くから食していた地域として有力視されているのがペルシア(現イラン)。紀元前500年頃、当時中東一帯を支配していたアケメネス朝ペルシアで氷を使った冷たい食べ物が発明されたと考えられています。アイスクリームやシャーベットなどの氷菓子類のルーツとしてだけではなく、アケメネス朝は貯蔵・冷凍技術の先進国だったという見解もありますよ。

中東地域と言うと暖かそうなイメージがありますが、実は緯度は日本とほぼ同じで標高の高い山もあります。冬場はかなり冷え込み、雪の降るエリアもあるそう。その関係か紀元前からペルシアでは気候を生かした氷室作りが行われ、寒い時期に氷を作って夏まで保存するという方法が考案されていました。夏になると氷を切り出して運んでくるやつです。日本でも平安~江戸時代まで氷室の氷は献上品として使われていましたが、それよりずっと前、まだ日本は弥生時代初期だった2500年も前から氷を作り保存しておくという技術があったんですね。

そして紀元前500年頃になると、氷と果汁や蜂蜜などを組み合わせた冷たい食べ物が作られるようになったと伝えられています。その発見はシロップが氷もしくは雪の上に溢れてしまい、勿体無いと口に入れたら美味しかったなんていうエピソードもありますよ。そこから甘みをつけた水を凍らせるという技法が生まれ、紀元前400年頃にはローズウォーターとヴェルミチェッリ(デンプンで作った春雨のような細い麺)を凍らせたシロップと混ぜ合わせた“ファールーデ・シーラーズ(faloodeh shirazi)”という冷たいデザートが発明されたと伝えられています。凍ったシロップと麺を混ぜ合わせるので冷菓ではあるけれど氷菓子ではないような気もしますが。

イランは今でも氷菓子スイーツの国

紀元前400年頃から作られていたと言われるイランのファールーデ。文明の力によって急速冷凍するなど当時よりも製法が洗練されたりはしていますが、今も変わらずに食べられているスイーツの一つでもあります。春雨のような細い麺を加えたファールーデ・シーラーズ”だけではなく、タピオカなどに凍ったりロップを混ぜたものや、果物とトッピングしたものなど様々なファールーデが食べられているそうです。

それ以外にペルシャ風アイスクリームと呼ばれる“バスタニ・ソンナティ(Bastani sonnati)”というアイスクリームも日本人からするとちょっと変わり種。牛乳・卵・砂糖にローズウォーター、サフラン、バニラ、ピスタチオを加えて作るアイスクリームで、サレップでん粉が入る事でトルコアイスのような粘り気もあるそう。こちらは食べたことが無いのでコメントできませんが、風味豊かで独特の触感もあるのだそう。材料からして美味しそうですよね。

古代ギリシャにも冷菓はあった

古代ペルシアとほぼ同時期の紀元前5世紀の間には、古代ギリシアでもアテネの市場で蜂蜜・果物に雪もしくは氷を混ぜた食べ物が販売されていたと伝えられています。古代ギリシアと言えば、医学と呪術を分離させたことで“医学の父”とも称される医師ヒポクラテスもいらっしゃいます。彼は患者に「幸福を高めて活気を与える」ものとして氷を推奨したという逸話もあります。ヒポクラテスが活躍していた時代は、紀元前400年頃。このことからも紀元前5世紀頃には何らかの形で氷を食べる文化があったことが分かりますね。

それよりも数十年後になると、マケドニアのアレキサンダー大王(アレクサンドロス大王)がペルシアへと侵攻。ギリシアにも寒い地域がありますから自然に雪や氷を活かした食べ方は考案されていましたが、この戦争によってベルシアの涼味ファールーデ・氷室作りの技術などが伝わったことでより親しまれるようになったと考えられます。アレキサンダー大王自身にも乳や蜜・ワインなどに氷や雪を加えたものを飲むのが好きだったと伝えられていますしし、攻城戦を行っている際に甘い飲み物に雪をかぶせて地下壕に入れたものを兵士に振る舞ったというエピソードもありますよ。

古代中国にも冷菓はあった

シャーベット・アイスクリーム類のルーツとしてアケメネス朝ペルシアと共に語られることが多いのが、古代中国。ただし、中国でいつ頃から氷もしくは冷凍技術を使った食べ物が作られていたのかは諸説あり定かではありません。有力視されているのは紀元前18世紀から紀元前11世紀頃に栄えた殷(商王朝)という説ですが、英語版wikipediaでは紀元前200年頃、私が愛読させて頂いているフードブログ『The History Kitchen』では唐王朝期(西暦618年 – 907年)として紹介されています。殷は紀元前1000年頃に周の反乱で滅亡しているので、1000年以上とかなり差があるわけです。

『The History Kitchen』で中国で作られていた冷菓として紹介されているのは、牛乳(水牛もしくはヤギ乳かもしれない)に穀物粉を加えて加熱し樟脳を加える→容器に入れて氷の中に置いて冷凍するというもの。乳という原材料が入っているのでアイスクリームに近い、ミルクシャーベットのようなものに感じられます。最も古い説を採用するならば、今よりも3000年以上も昔にシャーベットやアイスクリームの原型と言えるものが中国で食べられていた可能性もあります。特に牛乳が凍らせられているということで、アイスクリームのルーツとしてはこの古代中国氷菓が紹介されることも少なくありません。

シャーベット発展の歴史

古代の冷菓から中世までの遷移

紀元前5~4世紀頃にギリシアで食べられていたシャーベットのような冷菓は、ローマ帝国でも食べられるようになっていきました。西暦1世紀にはローマ皇帝ネロが万年雪を集めるためアルプスへと人を送り、花蜜や果汁などで味をつけては食していたという逸話もあります。シャーベットというよりはかき氷に近いものを想像しますよね。

ところで、古代ギリシアではアレクサンダー大王、古代ローマでは皇帝ネロと、古代シャーベットのエピソードに登場するのは超がつく権力者。権力者や有名人でないと逸話にならないということもありますが、氷の確保と輸送はものすごくお金がかかる事だったという部分も大きいでしょう。山の氷室から都市まで運んでくるだけでも氷は溶けてしまいます。

古代ギリシア・ローマ時代よりもずっと後の江戸時代でも、夏場に富士山で100kg以上の氷を持って出発したとして江戸到着時には10センチ四方しか残っていなかったという話があるほど。ネロが氷の採集を命じて山へと送り出した人というのも2,3人という話ではなかったはず。下手すれば軍隊一つくらい動いたのではないかと邪推します。

シャーベットのイメージ画像2

つまり、2000年近く前に食べられていたシャーベットのような氷菓は超がつく高級品。季節にもよりますが、権力者以外は気軽に食べられるものではなかったと考えられます。ヒポクラテスは体に良いと仰ったそうですし、一種の健康食品・薬膳のような食べ物として扱われていたという説もありますが、どちらにせよ一般庶民が涼を取ったり健康維持のために食べるようなものでは無かったと推測されています。ペルシアやアラブ、中国など古くから氷菓を食べる文化があった国々でも同様だった可能性が高そうですね。

ヨーロッパではローマ帝国が崩壊すると、山から都市までの組織的な氷の輸送が停止。都市に居ながら氷を手に入れることはローマ帝国時代以上にお金のかかる事業となり、氷を使った食べ物を口にできる人は更に絞られました。このためローマ帝国崩壊から約1000年間、ヨーロッパの氷菓文化にはほとんど変化はなかった、むしろ古代ギリシア・ローマ帝国期よりも衰退したと評されているほど。

対して、中東エリアでは王朝が変わっても氷を使ったファールーデは変わらずにが継承されていました。冷菓作りはペルシアからアラビアへも広まり、中国でも変わらずに味付けした牛乳を凍らせたアイスクリームもしくはシャーベットに近いものが食べられていたと考えられます。日本でも平安時代には氷を刃物で削った氷=かき氷が食べられていたという記録がありますよ。シャーベット(ソルベ)やアイスは西洋っぽいイメージがありますが、中世ころまでヨーロッパは後進国だったと言っても良いのかもしれません。

シャーベットの直接的な起源はアラブ?!

ペルシア人からアラビア人へと広がった氷菓。アラビア語圏ではシロップに砕いた氷を入れることで、冷たい飲料を作って飲むことが定着していきました。私達の感覚でいうとフローズンドリンクもしくはフラッペというようなドリンクでしょうか。この冷たい飲み物はアラビア語で“シャルバート(shariba)”と呼ば、これがシャーベット(sherbet)やソルベ(sorbet)という言葉の語源と考えられています。“シャルバート”は後にオスマン帝国や北インドへも広がり、現在に至るまで愛されているそうです。

このアラブ人が口にしていたフローズンドリンク“シャルバート”がヨーロッパへ伝わったのは、827年のアグラブ朝によるシチリア島征服時、13世紀から14世紀頃に中東やアジアとの貿易中継地点であったイタリアに入ってきたのではないかという2つの説があります。

ともあれ、イタリアに伝わった“シャルバート”は「ソルベット(sorbetto)」と呼ばれるようになり、イタリア人の好みに合わせて細かく削った氷にレモン果汁やシロップなどが加えられていきました。シチリア発祥とされる“グラニータ(Granita)”やイタリアの名物のジェラートの起源であるとも言えますね。15世紀頃にはイタリアの富裕層の間では細かく砕いた氷に味をつけたドリンクやデザートが流行していたそうですよ。

モンゴル帝国皇帝が求めた秘薬もシャルバート?

モンゴル帝国皇帝のチンギス・カンの孫であり、元王朝と作り上げたフビライ・ハーンには、アラブ圏のフローズンドリンク“シャルバート”にまつわる逸話があります。フビライは父の病を治したというイスラムの妙薬を探し求め、サマルカンド(ウズベキスタン)の「舎里八」というものに辿り着いたのだそうな。この「舎里八」は“シャルバート”を漢字に置き換えたもので、果汁に砂糖を混ぜたものにローズウォーターや龍涎香などを加え、氷で冷やしたものだったそう。かつて“シャルバート”は薬の一種としても扱われ、使用される材料はオスマン帝国の宮殿で薬剤師や医師の監督の下で栽培されていたという説もあります。

16世紀、人工的に氷を作ることが可能に

14世紀ころからイタリアで再び氷菓が注目されるようになっていましたが、氷の確保や輸送は古代ローマ時代とさほど変わらず、氷を使った料理は限られた富裕層のためのものでした。移送中はもちろん調理中にも溶けてしまいますから、新しいレシピを求めて試行錯誤もそう出来なかったでしょうし。

16世紀そんな停滞していた氷菓子界に、革命が起こります。それはイタリアの学者だったマルクアントニオ・ズィマーラ(Marcantonio Zimara)が、水に多量の硝石を入れることで水の温度を下げられる事を発見したこと。16世紀中頃には氷に硝石を加えることで-20℃程度の低温を作り出せることを発見し、この成果として水を人工的に凍らせることが出来るようになったという訳。硝石は何度でも回収して使えるので、コストもかなり下がったと推測できます。16世紀にはものを凍らせることが出来る=凍らせる前に味付けが出来るようになったことで氷菓のバリエーションが広がりました。

さらに1533年にはフィレンツェのカトリーヌ・ド・メディチがオルレアン公(後のフランス王アンリ2世)の元へも輿入れもありました。この時カトリーヌと付き従った人々は、フィレンツェから様々な文化・食材・調理を持ち込んだと伝えられています。シュークリームマカロンが出来たのもカトリーヌ・ド・メディチの輿入れが影響している……なんて話もありますよ。

彼女にはイタリア屈指の料理人達も同伴しており、俗説では氷菓職人もいたと伝えられています。そうしてフランスの宮廷に氷菓が伝わり、16世紀末にはフランスでもソルベ(sorbet)が広まっていきました。1686年にはシチリア出身のフランチェスコ・プロコピオがパリでカフェレストラン「ル・プロコップ(Le Procope)」を創業し、磁器カップに入れたシャーベットを看板メニューとして売り出します。

そしてアメリカでシャーベットに

10世紀までにアラビアでシャルバート、10世紀前後にイタリアでソルベット、17世紀頃にフランスでソルベが完成。この完成したソルベはフランスからヨーロッパ各国へ、そしてアメリカへも広まっていきました。フランスで作られていたソルベは果汁やフルーツピュレを凍らせたものでしたが、アメリカではこのソルベに牛乳・卵白・砂糖・ゼラチンなどを加え濃厚さや舌触りに変化を加えました。こうしてアメリカで完成した氷菓は「シャーベット(sherbet)」と呼ばれ、アイスクリームの姉妹品のような感覚で親しまれるようになっていきました。

アメリカでは1902年『The American Kitchen Magazine』でシャーベットについての定義が解説されているそうですし、1913年の『American Produce Review』では“シャーベットは水または牛乳、卵白、砂糖、レモン汁、調味料によって作られた冷凍製品”であると紹介されています。アメリカではシャーベット=1〜2%の乳脂肪を含むものと定義されているのは、こうした歴史あってのことなのかもしれません。

参考サイト:シャーベット – Wikipedia第111回 紀元前生まれの不思議な“かき氷”History of Sherbet

最近あったかくなったなぁと思いつつ食べたシャーベット。発祥の国を調べてみると、古代ギリシアからアラブ、イタリア、フランス、アメリカと様々な名前が出てきて「???」となったのですが、歴史順に並べてみて納得。ソルベが誕生したのはフランス、シャーベットはアメリカでソルベを改良して作られたものですが…起源まで遡ると何処発祥ですとは言いにくくなってくるという。個人的にはイタリアを褒め称えたいですけど。アラブもしくはトルコから氷菓を再導入してるわけだし、冷蔵庫の無い時代に人工冷凍を発明したことも神がかって天才。

何よりも気になったのが、イランのフローズンスイーツ達。実は参考にさせていただいたナショナルジオグラフィックさんの記事に登場する阿佐ヶ谷「JAME JAM」さんの近くに住んでいたことがあるのですが…メニューにあったか思い出せません。細切れになった細い麺がのっているファールーデ何々は旅行に行った時に食べたことがある(厳密には違うものかも知れない)んですが、ペルシャ風アイスクリーム“バスタニ・ソンナティ”なるものは未開拓。めっちゃ美味しそう、むしろこっちの方が美味しそうなのに。かき氷だけじゃなくて、こっちもブームになって欲しいと切に願います。