4月14日はオレンジデー? ブラックデー?
-4月・5月のバレンタイン関連記念日とは

4月14日はオレンジデー? ブラックデー?<br/ >-4月・5月のバレンタイン関連記念日とは

日本では国民的行事となっている2月14日バレンタインデー&3月14日ホワイトデー。それに続けと、4月14日にも“愛の記念日”としてオレンジデーが制定されていることをご存知でしょうか? 少しずつ広まっているオレンジデーですが、韓国ブームの影響もあり4月14日はブラックデーだという紹介も少なくありません。

日本の記念日オレンジデーと、韓国文化のブラックデー。同じ4月14日に行われるバレンタインデーと関連した記念日ですが、この2つの行事はある意味では真逆。それぞれのイベントの趣旨と、5月にある日本と韓国のバレンタインデーに関連する風習もご紹介します。

バレンタインデーと、それに由来する記念日

チョコレート主体の日本式バレンタインデー

バレンタインデーは西ヨーロッパが発祥のイベントで、その期限は古代ローマの豊穣祭にまで遡るとも言われています。バレンタインデーという呼び名はキリスト教(カトリック)で聖ヴァレンタインの記念日とされていたことが由来なので、2月14日が「聖ヴァレンティノの記念日(St. Valentine’s Day)」と呼ばれるようになった496年を起源とする見解もあります。

聖人記念日として制定された当初のバレンタインデーは“恋人たちの日”ではありませんでしたが、14世紀~15世紀頃になると愛を伝えたりプロポーズをするのに適した日であるという認識が強まっていきます。バレンタインデー=恋人の日となった理由については小鳥がさえずりお相手を探す時期だから、ジェフリー・チョーサーが発表した詩の影響が大きかったなど諸説あります。

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こうして“恋人たちの日”としてヨーロッパで知られるようになったバレンタインデー。アメリカにも移民によって伝えられ、徐々に男性が女性に花束やグリーディングカードを贈るなど商業的なイベントとしての色が強くなっていきました。日本では「女性がチョコレートを渡して告白する(愛を伝える)」日と認識されているバレンタインデーですが、欧米でのバレンタインデーは男性が女性に愛を伝える日なんです。

こうしたバレンタインデーの風習は昭和初期~中期に日本に伝わり、お菓子業界が中心となってバレンタインデーを普及させるためのキャンペーンが行われました。チョコレートを贈ろう・女性から男性に愛を告白しよう、という現在の日本式バレンタインデーの風習は、各社のマーケティング戦略の影響があると考えられています。しかし、各社がキャンペーンに力を入れていた1960年代は売上が伸びず「日本にバレンタインデーは定着しないのでは」とまで言われていたそう。

ところが1970年代に入ると十代の女子学生達の間で「バレンタインデーにチョコレートを渡して告白する」ことがブームになります。新聞にも取り上げられちゃうくらいの大ブームで、またたく間に全国へと広がっていったのだとか。このため女性がチョコレートを渡す日本式バレンタインデーの形成・定着はチョコレート業界ではなく、当時の若者(子ども)達が中心になって作り上げた文化だとも言われていますよ。1980年代にはOLなど大人の女性達も参加し、恋愛感情に関わらず同級生や職場の男性に贈る“義理チョコ”の文化も誕生しました。

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記念日としての2月14日は「チョコレートの日」

2月14日と言えばバレンタインデーですが、実は記念日としては日本チョコレート・ココア協会が「チョコレートの日」として制定しています。これはバレンタインデーに因んで制定されたものなので、記念日としての販売促進キャンペーンは行われていません。バレンタインデー商戦に内包されている形になっています。日本人にとっては改めて記念日としてアピールしなくでも、2月14日=バレンタインデー=チョコレートとして定着しているということでしょう。

ただし、日本以外ではチョコレートイベントとして7月7日のチョコレートデー(World Chocolate Day)もしくは9月13日の国際チョコレートデー(International Chocolate Day)の方が知名度があります。更にアメリカでは10月18日がナショナルチョコレートデー(National Chocolate Day)とされていますし、チョコレートチップデーとかチョコレートムースデーなるものも存在しています。世界中にチョコレートの記念日はたくさんあるんですね。

バレンタインデーから派生したホワイトデーと…

日本でのバレンタインデーは「女性が男性へチョコレートを渡す日」と独自の形で定着しました。そこで問題になるのはチョコレートを貰った男性。日本では贈り物にはお返しをする・貰いっぱなしは良くないという感覚がありますから、チョコレートのお返しが必要になるわけです。

そこで設定されたのがバレンタインデーの返礼日である、3月14日のホワイトデー。チョコレートを貰った男性が女性へお返しを贈る日として製菓業界がキャンペーンを行ったこと、お返し文化に馴染みがあったことから“義理チョコ”の誕生と同じくらいの時期にはホワイトデーも誕生していました。チョコレートが大半を占めるバレンタインデーに対して、ホワイトデーにお返しするお菓子はマシュマロ・キャンディー・クッキー・ホワイトチョコレートなど様々な種類が使われています。穿った見方をすれば、製菓会社が売上確保のために作り上げた記念日とも言えますね。

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日本ではバレンタインデーとホワイトデーは対になる記念日のような感覚で受け入れられていますが、欧米にはホワイトデーの風習はありません。欧米でのバレンタインデーは男性が女性に愛を伝える日であり、イギリスなどカップル・夫婦間でギフトの交換をするという国は存在しますが、別に女性が男性へお返しをする日は設けられていないんです。

バレンタインデーのお返しをする日として3月14日にホワイトデーを行っているのは日本と韓国だけ。ちなみにバレンタインデーを女性から男性に愛を伝える日としているもの日本と韓国だけで、アジア圏でも他の国は男性からと欧米式のバレンタインデーを行っています。中国など3月14日にホワイトデー(白色情人節)をしている地域はありますが、お返し要素はなく、男性が恋人にプレゼントを贈る日として認識されているようです。

バレンタインデーから派生したと言えるホワイトデーですが、女性からもらったものと同額以上のお返しをする男性が多いこともあり経済効果は馬鹿にできません。そこでバレンタインデーとホワイトデーが定着している日本と韓国では、それに続く記念日として4月14日が注目されつつあります。しかしバレンタインデー・ホワイトデーとは異なり、4月14日は日本では愛を深めるオレンジデー韓国ではシングル達のイベントとしてブラックデーと別のイベントになっています。

続く5月にもバレンタインデーに関連したそれぞれの行事があります。韓国ではブラックデーイベントなどが定番になっているようですが、日本ではホワイトデーに続くイベントは未だ定着したとは言い難い状況。まだハッキリと固まっていない今だからこそ、恋人の有無・自分のライフスタイルに合わせて各イベントを取り入れてみると楽しいのではないでしょうか?

日本でのバレンタイン関連記念日

オレンジデーイメージ

4月14日「オレンジデー」とは

オレンジデーは愛媛県のJA全農えひめ(全国農業協同組合連合会愛媛県本部)が制定した記念日。2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーに続く「第3の愛の記念日」として愛媛県の柑橘類生産農家によって1994年頃に発案され、2009年に日本記念日協会に登録されました。

近年では形が変わってきている部分もありますが、日本ではバレンタインデーを女性が愛を伝える(告白する)日・ホワイトデーを男性が愛を伝える(愛に応える)日という認識があります。その一ヶ月後、3月14日オレンジデーは「愛を確かめ合う日」として提案されています。オレンジもしくはオレンジ色のプレゼントを持って相手の家に訪問し、交流を深めてねというニュアンスなのだそう。

バレンタインデーやホワイトデーに続く記念日として、いわば便乗した形で作られたオレンジデー。JA全農えひめ&読売ジャイアンツ&東京ドームのタイアップイベントや、キリン・トロピカーナが行った渋谷駅前でイベント・東京タワーのライトアップがオレンジ色になるキャンペーンなども話題になりましたね。現時点ではまだ日本国内で定着したとは言い難いですが、オレンジもしくはオレンジを使った飲食物・オレンジ色の贈り物と自由度が高いこともあり、近年は少しずつ広がっています。

オレンジの花言葉と意味

4月14日が「オレンジデー」という記念日になったのは、もちろん発案したのが柑橘産業という関係もありますが、オレンジにはロマンチックな花言葉と伝承があることも関係しています。日本ではあまりオレンジの花を花束やアレンジメントに使う習慣がありませんが、オレンジの花言葉は「純粋」や「花嫁の喜び」など。これはオレンジの花が白く可憐なイメージがあるだけではなく、ヨーロッパを中心に結婚式の花として使われてきた歴史も関係しています。

欧米のイメージがあるオレンジですが、原産はインド。地中海沿岸地域に伝わったのは十字軍遠征頃とされていますが、当時は非常に高級な果物として扱われており支配層だけが食べられていたのだとか。古くはオレンジの果樹園を持つのは貴族にとって富のシンボルだったそう。加えて一本の木に沢山の果実が実ることから、繁栄や多産のシンボルとしても大切にされました。オレンジには花言葉だけではなく木に「寛大」「気前の良さ」などの言葉が付けられていますが、こちらも果実を沢山実らせることが由来とされています。

またオレンジは果物としてだけではなく、オレンジの花から蒸留されるネロリも香料として重宝された存在。香りがよく純白、かつ繁栄・多産のシンボルでもあったオレンジの花は、結婚式で花嫁が髪飾りやブーケなどにして身に着けるお花の定番でもありました。地域によっては男性がオレンジを持ってプロポーズをしていたところもあるそう。こうしたヨーロッパの風習や花言葉の関係からオレンジ=愛のシンボルとして、4月14日「第3の愛の記念日」の名前がオレンジデーに決められました。

5月13日「メイストームデー」とは

バレンタインデーにちなんだ日として、日本にはもう一つ5月の「メイストームデー」があります。バレンタインから派生した恋の記念日とは言われるものの、内容はメイストームデーはバレンタインデー・ホワイトデー・オレンジデートは別物。愛を伝えたり愛を深め合おうという趣旨ではなく、「別れ話を切り出すのに最適な日」もしくは「別れ話を切り出していい日」とされています。

メイストームの日付が14日並びになっていないのも“八十八夜の別れ霜”にちなんで、バレンタインデーから88日後=5月13日とされたためだそう。ただし閏年の場合にも変更はされず、5月13日がメイストームデーになります。どこ発祥なのかな分かっていませんが、メイストームという呼び名と“八十八夜の別れ霜”に別れ話と引っ掛けたことから日本発祥の文化であると考えられています。

バレンタインデーで付き合い始めたけれど、気持ちが冷めてしまった・三ヶ月経ってしっくり来ないことがわかったカップルが別れ話をする日として設定されたようです。五月嵐の日という名称が確かにピッタリですね。嵐(メイストームデー)を乗り切れば6月12日の「恋人の日」が待っていると記念日になぞらえて紹介されることもありますが、実際の恋愛としても三ヶ月目前後が一番続く・続かないがハッキリ出る頃合いなのではないでしょうか。

メイストームとは

メイストーム(May Storm)とは英語のようにも聞こえますが、実は和製英語。日本の気候の関係で3月から5月頃に著しく発達する低気圧・それに伴って起こる暴風を指す言葉で、1954年5月に北海道近海で起きた事故の原因となった低気圧から付けられた呼び名です。ちなみに純粋な日本語表現としては“春の嵐”や“花散らしの雨”とも呼ばれます。5月に限らずメイストームという呼称を使うなら、和製英語でなくても良かったのでは…。

韓国のバレンタイン関連記念日

ブラックデーイメージ

4月14日「ブラックデー」とは

韓国では4月14日を「ブラックデー」と呼び、恋人のいないシングル達のイベントとしています。1990年代に誕生した非公式な記念日ではありますが、一つのイベントとして若者を中心に盛り上がっているそう。ブラックデーの誕生自体が自然発生に近いとも称されるように、誰が始めたイベントなのかは分かっていません。4月14日をブラックデーと呼ぶようになった由来についてもハッキリ分かっていませんが「恋人がいない(出来ない)暗い気分」にかけた・ホワイトデーに対する皮肉としてという説が有力です。

ブラックデーは呼び名の通り「黒」を使った風習が沢山。
バレンタインデーやホワイトデーにプレゼントを受け取れなかった人・恋人のいない若者達が黒い服を着て、ジャージャー麺(チャジャン麺)やブラックコーヒーなど見た目が黒いものを口にしていたことが始まりとされています。元々は個人もしくは少数のグループで行われていましたが、広まるにつれて恋人が出来なかったシングル達が慰め合う「ブラックデー」として定着したと言われています。

近年では慰め合うのではなく、シングルが集まる“出会いの場”として合コン的な意味合いも強くなっているようですよ。一部では“ブラックデーを実行しないと一年間恋人ができない”というジンクスも囁かれているそう。こちらはブラックデーの恩恵を期待した飲食業界が作ったという見解もありますが、出会いの場に参加して頑張らないと恋人はできないという意味もあるのかもしれませんね。

またブラックデーは食べ物関係だけではなく、様々な業者に注目されているイベントだとか。マッチング系企業が参加したり、シングルを表明した人にコスメなどの割引販売をするなど、業種に関係なくマーケティング戦略の一つとして力を入れているそう。日本ではバレンタインデーとハロウィンの経済効果が大差無くなっていますし、韓国でもブラックデーの方が盛り上がるようになる可能性もありそうですね。日本でも飲食店を中心に韓国のブラックデー文化を取り入れ、黒メニューを売り出すお店が出てきていますよ。

韓国のオレンジデーは11月14日

日本では4月14日が「愛を確かめ合う」オレンジデーとなっていますが、韓国ではブラックデー。ではオレンジデーは存在しないかというと、韓国では11月14日がオレンジデーとなっています。同日はムービーデーでもあり、恋人と一緒に映画を見たり、オレンジジュースを飲むイベントとされていますよ。

ちなみに韓国では非公式ながら、毎月14日が“恋人の日”関連の記念日に準じる日とされています。5月14日には次に紹介するロースデーもしくはイエローデーがありますし、1月14日恋人同士で新しい日記帳を贈りあうダイアリーデー、6月14日は恋人同士が外でキスをしてもいいキスデーなどなど。恋人がいない人同士が慰め合う日というのもいくつか含まれてはいますが……誕生日・付き合い始めた日・結婚記念日・100日記念日などもあると考えるとスケジュール的にも金銭的にも大変そうですね。

5月14日はイエローデーもしくはローズデー

5月14日にはシングル向けの「イエローデー」と、カップル向けの「ローズデー」の2つが韓国で記念日の一種として紹介されています。しかしパッキリとイエローデーとローズデーが別れているわけではなく、カップルでイエローデーというバージョンも存在する模様。韓国には毎月14日に“恋人の日”がありますが、バレンタインデーと関連していると言えるのは5月14日までくらいだと思われます。

イエローデー

2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデー、そして出会いの場となっている4月14日のブラックデーを過ぎても恋人ができなかったシングルの男性は、5月14日に黄色い服を着てカレーを食べるという習慣があります。「5月14日に黄色い服を着てカレーライスを食べなければ、一生独り身で過ごすことになる」という恐ろしい伝承もあるそう。シングル向きのイベントというよりは、義務くらいの勢いですね。

カレーを食べるようになった理由は諸説あります。安値で学生などの若者層に人気だったからとも、カレー業界が積極的にPRをしたからだとも、スパイシーなカレーで「日々が刺激的になりますように(恋人が出来ますように)」という願いからだとも…。

ローズデー

カップルでも楽しめるイエローデーに対して、ローズデーの方は完全にカップル向け。5月14日までにカップルになった男女は、バラの花束を交換しようという風習です。5月14日頃はちょうど薔薇のシーズンで「相手ともっと親密になるために、ムードたっぷりなデートを楽しもう」という事なのかもしれません。カップルの場合は二人揃って黄色い服を着ると、イエローデーと兼用する場合もあるそうです。

参考サイト:一般社団法人 日本記念日協会Korean Holidays: The 14ths

日本ではホワイトデーほどは定着していませんが、バレンタインデーから派生した恋人たちの記念日が色々。韓国のイベントの方は若者が発足させたという説もありますが、どちらにせよ記念日の一種として楽しまれている現在では商業的な意味合いの強い日と言います。日本式バレンタインデー&ホワイトデーもそうですしね。○○業界の陰謀だと嫌がる向きもありますが、企業が売上チャンスとして本腰を入れないと大々的なイベントにはならない面もあります。踊らされつつ楽しむ根性って大事よね。

日本式のオレンジーデーもほっこりするイベントですし、シングルの方はブラックデーを言い訳(?)に飲み会を開催しても楽しそうですよね。個人的には黒食材・黒料理を集めたブラックデーに行きたい、ポリフェノールも摂れそうだし。ホワイトデーに続く第三の“愛”の記念日として、日本では何デーが定着するんでしょう?